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ギャラリーブリキ星「内海満昌展 /絵 」(2009年)に行ってきました
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2009年、4月28日、西荻窪にある、ギャラリーブリキ星さんにて、
内海満昌展を観賞、取材してきました。

毎年1回、ブリキ星さんで絵の展示会を開催されている内海さん。
ちてな、お友達に誘われて、内海さんの個展を毎年見るようになって、
5度目になります。(取材レポートとしては、4度目)

今回の個展のお知らせには、こんなことが書いてありました。


(今回のDM画像です)

---------------------------------------------------
今回がブリキ星での最後の個展となります。
冬の寒い雪の日に、
加川さんが以前住んでいた自宅を訪ねてこられました。
絵をみていただき、
個展をさせていただけることになりました。
もうずいぶん昔のことのようです。
自分の作品に対しては、
そのころと同じ姿勢で向き合っています。
突き抜けた絵が描けることを、
そして自分自身が死への不安を突き抜けられるよう、
今も描いています。
----------------------------------------------------

ちょっと愕然としてしまいました。

最後・・・?? 最後って?! 最後なの?!?

いろいろなことが胸の中をざわめいていきます。
しかし、ちてなには、もう、残された道はただひとつ。
今年も、内海さんの個展を、観に行く、ということ、だけです。

内海満昌さん。1975年生まれ、京都在住。
20歳で独学で絵を描き、東寺の弘法市で自分の絵を売る内海さんと
ブリキ星の加川さんが出会った時、内海さんは25歳だったそうです。
内海さんの絵を見て衝撃を受けたブリキ星の加川さん。
以来、毎年ブリキ星さんで個展を開催されてきました。
ブリキ星さんでの個展の常連として、ファンは多く、
2001年から初めて、今年で9回目の個展です。

ブリキ星さんに行って、
「お久しぶりです~♪」 と、ご挨拶もそこそこ、
「今年で内海さん、最後なんですか?!」 と訊いてみると、

「10回までやりたかったんですが・・・」 と加川さん。
その答えに、ああ、ほんとうなんだ、と悟りました。

「人はなぜ存在するのか」をテーマに描き続けている内海さん。

加川さんにとって、このお仕事をされてよかったと思うことのひとつが、
内海さんと出会えたこと、と、サイトで言葉を残されています。

ちてなは過去、5回、内海さんの個展を鑑賞してきましたが、
ほんとうに、ブリキ星さんの雰囲気が内海さんの絵にとてもあっていて
また、内海さんの絵が、ひっそりと、でも、伸びやかに、息が出来る、
そこに佇んでいる内海さんの絵が、ブリキ星さんに展示されていることが
観ていて、とても心地よくて、それが当たり前だと思っていました。
また今年も観れる。また、来年も観れる、内海さんの描いた絵に会える。
ずっとそう信じてたし、観れなくなる日が来るなんて、
まったく考えたこともありませんでした。

これが、普通のギャラリーさんと作家さんなら、
そんなこともなく、もっとドライで現実的なのかもしれません。
お金を払って場所を借りて、展示する。
お金を頂いて、場所を提供して、展示してもらう。
会期が終われば、はい、それまでよ・・・。
でも、ブリキ星さんは、そうじゃないような気が、ずっとしてました。

内海さんの絵が、ブリキ星さんで観れなくなる。。。。

5回しか個展を観ていませんが、
たった5年でも見続けてきた自分としては、
予想だにしていなかったことで、あまりにも
じぶんの中で、「内海さん=ブリキ星さん」 でした。
やはり、ちてなには、残された道はただひとつ。
今年も、内海さんの個展を、観る、ということ、だけです。

今回、昨年までと一番違ったのは、真ん中に置かれていた、
大きな木のテーブルが無くなっていた事。
存在感たっぷりのテーブルは、ブリキ星さんの象徴だったような気もします。
それが綺麗さっぱり丸ごと無くなった。びっくりしましたが、
これによってとても広く感じ、逆に、見張らせる、見渡せて、
なんだか水族館にいるような、自分の周囲を内海さんの絵が泳いでいるような。
客席から、いつだって拍手喝采できる準備万端。
いつだって、ハンカチばっちり。泣く気満々。

ところが、この実際に見た日、全然涙は出ませんでした。
もう、ほんとうに、ただただ、「嬉しく」て「感無量」でありました。

(むしろ、4ヶ月近くたって、ようやくこのレポート原稿を書いている
 今、のほうが、うるうるきております。。。)

新作は勿論展示されていますが、何点かは過去の作品も
展示されていました。でも、そんなこと気づかないくらい
(覚えているのも勿論ありましたが)
すごく新鮮で、どれも 「新作」 に見えました。
一年、または数年経て、再び向き合うとき、以前観た時と
また違う一面が見れた、感じた、気づいた、出会えた、
そんな小さな喜びが一枚一枚通してふくらんでいきました。

ブリキ星さんの壁。床。入ってくる、差し込む光。
この展示空間の中の空気。すべてが循環していて、きらきらと
目には見えない小さな輝きの粒で覆われているみたいな感覚。

今までだったら、「これを描いた時、どんな気持ちだったんだろう」とか
「これ観てると、あんなことや、こんなこと思い出すな」とか
「絵を観ることで、さて、自分自身、どうしようか」と考えてみたり。
いろいろ今までも思ってきました、感じてきました、書いてきました。

でも、今回は、どの絵を観ても、
称える気持ち、ありがとうという気持ち、が自然と湧いてきて。
どんなことも、どんな自分も、それでいいような気がして。
5年観て来た間、自分もいろんなことがあったけど。
もしかしたら、内海さんも、いろんなことがあったことでしょう。
計り知れませんが、よくやった。
今まで、ほんとうに、どうもありがとう。
どの絵も、抱きしめたい、そんな気持ちでいっぱい。

作家さんが毎年毎年個展を開催するというのは、
相当なエネルギー、パワーが必要だと思うんです。
そして、それを受け入れる、迎えいれるギャラリーさんのほうも、
双方が気力体力、共に、「さあこい!」 「いくぞ!」 じゃないですけど
生まれた作品をさらに世に出す、生かす、生かされるかどうか、
観た人たちの心の中に翼を広げられるか、羽ばたけるかどうか、
表現方法の違いはあれど、真剣勝負そのものだと思うんです。

内海さんは、今回を入れれば9回、ブリキ星さんで個展を開催してきました。
内海さんは、ブリキ星さんに出会えて、加川さんと出会えて、
ほんとうによかったなあって思います。
内海さんも、ブリキ星さんに感謝の気持ちでいっぱいなんじゃないかなあと
勝手に思っています。

憶測ですが、ブリキ星さん(加川さん)は 「なんで?」 「どうして?」
って訊かないような気がします。それを訊かれても困ることが多いです。
感情や思考を理屈で理路整然と表現する必要を迫られることばかりでは
息がつけません。息を吸うことも吐くことも苦しくなってしまうかもしれません。

自分という人間の 「性格」 や 「生き方」 や 「生きること、そのもの」 を
「なんで?」 「どうして?」 と他人に訊かれると
自信が無いと黙って項垂れてしまいます。何か言われても返せません。
確定していない自分に苛立ったり自分をダメな人間だと蔑んでしまったり
ぶよぶよの底なし沼のような土台に心焦り人を羨ましく思ったり
自分はこういう人間なんだと、きちんと伝えられない自分に、
歯痒くていたたまれなくて、なんだか悲しくなってしまいます。

「どうして、こういう絵を描くの?」
「なんで、ここはこうしたの?」
「なんでここはこの色なの?」
「ここは、いったい、どういう意味なの?」

そういうことを観た人に説明したい、表現したくて
描いている人も勿論いると思います。
でも、言葉少なに、語らず、な人もいますし
人からああだこうだ言われたくない人もいるでしょう。
どう思ってくれてもいいという方もいるでしょう。

海とも空とも砂丘とも山ともとれる、光とも雲とも取れる、
いろいろなものに観える、内海さんの絵。
それは、止まっているようでもあり、少しずつ動いているようでもあり、
どっちにも観える、永遠の一瞬です。

海は同じ波の日は無い。空は晴ればかりでなく雨も降る。
雲は風に乗って吹かれて形を変え、砂丘は行けども行けども果てなく続く。
山は頂上に登り切ったと思えど、もっと高い山は他にもある。

わたしたちも、つねに、一瞬一瞬の積み重ね、
時間に身を置き、年月を重ねてゆきます。

白や黒や、その狭間のような、薄い水色のようなグレー。
その淡い色の世界の中で内海さんは右に行ったり左に行ったり
浮いたり沈んだりしながら、もがぎ悩み苦しみ迷い、考え抜いた末に、
もしくは、なんにも考え無しに、筆をとり、筆を置く。
そんなことを想像すると、

表現するということは、誰からなんと言われようとも、
自分は、こういう人間なんだ、
自分は、こんな生き方がしたいんだと
自分で自己と向き合い、その時出た答えを自分の中で消化して
自分の身にしていくことと似ているような気がします。

そんな、ひとつひとつが、ぜんぶ、その人自身の土台になって、
生きていく、根っこになるんだと思います。

死ぬことは怖い。
この世でたったひとりぽっちなら、なおさらに。

どうして、自分は生まれてきたのか。
どうして、自分は生きているのか。
自分はこの先、どうやって生きていくのか。

人は誰も、教えてくれない。正解はいっぱいある。
でも、人から聞いた、見ただけでは身にならない。
自分で探し出した、自分で考えて、自分を削って得たもの、
自分を費やしたものでないと、自分にならない。

山のマグマのように、深雪の下、これから芽吹くであろう種のように、
私達は、命を、希望を、夢を、人生を燃やすことが出来る。
儚さと空しさと切なさと寂しさは消えようが無くて
越えても超えても、またやってくるけれど。
生きるって、そういうことだから。
誰に言われかたらでもなく、誰かのためでもなく、自分のために。

京都の内海さんが描いて送った絵たちが、加川さんの手を経て、
東京の西荻窪のブリキ星さんというギャラリーに飾られてきた、この9年。

観に来たお客様の、その時々のタイミングで調度良い具合で
そっとお茶を入れてくださる加川さん。
私達は、ゆっくり畳に腰掛けて、お茶を飲みながら、
心地よい静けさの中で加川さんと一緒に、展示空間を見渡す。
天井の窓から光が差し込んできて、
鎮座している一枚一枚をやさしく撫ぜて循環してゆく。
それはそれは、言葉に出来ないくらい、澄んだ空気。
清々しい、ひとときでした。
過去5回見てきて、その都度、自分になぞらえ、
勇気や希望を頂いてきました。
内海さんの絵を観て、自分はこんなだけど、
自分らしく自分の歩幅でやっていこうって思ってきました。

私達は、ブリキ星さんというギャラリーの中で、
内海さんの絵を観ることで何かを感じ、頂いている。
そして、内海さんも、毎年何かを感じ、絵を描いてきた。
私達は、何らかしら思い、考え、問うものを
投げかけられたり、受け取ったり、分け与えあうことで
生きながら、生かされている。

そう、ブリキ星の加川さんは、
ただ、 「作家さんのありのまま」 を
毎回受け取って、私達に届けてくださっていたような気がします。

「あなたは、あなたのままでいいんだよ」

って、
生き急ぐことの、無いように、
いつも仰って下さってたように思います。

暗い闇夜は心にすうっと伸びてすぐに覆われてしまいそう。
とぷとぷと揺れる飲み込まれそうな黒い海の波間に
灯台の明かりが届いたとき、私達は、光と闇、両方を知る。

光あるところに生まれる影をもそっとそのままに、
作家さんの作品に、光を灯してくださった。
そして、そんなふうに感じられる場所でした。

内海さんは、ブリキ星さんでの9年間をステップに、
次に進む時が、とうとうきたのですね。

ずっとずっと、変わることは無いと思っていた。
ずっとずっと、続くと思っていた。
そうじゃないんですね。いつか変わることも、ある。

「どうして、このままじゃいけないの?」
「なんで変わっちゃうの?」
「どうしてずっと変わらないではいられないの?」

変わること、変わらないこと、常に希望と不安は、表裏一体。
だからこそ、自身を信じて、勇気を持って受け入れることで、
ほんとうに大切な部分は、少しずつ、広く大きく太く深く高くなっていく。
それは自分が 「ありのままの自分」 と向き合って
話し合って決めていくこと。他の誰かに決めてもらうことではなく
自分で見つけ出す、導き出す 「揺るがない」 もの。
だから、変わることも、変わらないことも、あって、いい。

『突き抜けた絵が描けるよう、』
『自分自身が死への不安を突き抜けられるよう、描いている』
という内海さんの言葉があります。

内海さんが、どんな気持ちで、どんな思いで、
絵を描いてきて、そして、ここから先、何処へ行くのか。
どんな絵を描かれるのか。
『突き抜ける』って、どんなことなのか。

生きていくこと、そのものが挑戦と同じように、
何年、何十年かかっても、どうか、描き続けて欲しい。
これからも、そんな絵を、私達に、観せて欲しい。

ちてなは、今まで5回、個展を観てきて、いつも楽しかったです。
内海さんの絵を観て、こころが動いて、別天地のような景色を胸に
静かにパワーを頂いていたような気がします。

内海さんが、別のギャラリーで個展を開催される日が
いつか来るのでしょうか。楽しみにしています。

ブリキ星さんで出会えた絵と景色を胸に、
まっさらの場所で、新しい絵と向き合えるよう、
変わることなく、変わってゆくであろう、この先の絵を
あるがまま観ていけたら、と思っています。

内海満昌さん、どうもありがとうございました。
ギャラリーブリキ星の加川さん、どうもありがとうございました。

■ギャラリーブリキ星
東京都杉並区西荻窪北5-9-11  Tel 03-5938-8106
http://members.jcom.home.ne.jp/burikiboshi/
定休日:月火  営業時間:11時~19時
アクセス:JR西荻窪駅徒歩10分

2009-7月-19 トップ 前の記事 次の記事
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