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2007年12月26日 (水)

銀座・純画廊 水口かよこさんの個展に行ってきました

さかのぼりますこと、11月24日(土)。
4月に、吉祥寺のにじ画廊さんで、はじめて鑑賞、
お会いし取材させて頂いた、水口かよこさんの版画の個展が
銀座の純画廊さんで開催されると聞き、最終日に行ってきました。

4月の時は、既に、水口さんの展示会のDMを拝見していて、
DMに載ってた作品にとても魅かれ気になり、どんなだろうという
漠然とした期待を胸に初めて水口さんにお会いし、作品を見た瞬間。
「これはいい♪」ときらりん☆モード全開。
こうして、はじめてお会いして、いきなり取材させて頂くという力技に。
でもとても楽しかったんです。作品も素敵だった。
とてもいい思い出になりました。

その後、水口さんが関西にお引越しになられて、遠くなったな~と
少し残念に思っていましたが、このたび、ご結婚もされ、
こうして、東京の銀座で、また個展開催と聞き、
もうなかなか会えないかもしれない!とひた走る気持ちで向ったのでした。

ところで、銀座。案の定、道に迷いました。
以前、ミレージャギャラリーさんや、ボザール・ミューさんに行った時も、
さんざん迷いましたが、今回もばっちり迷いました。しかも、この日、
1丁目の純画廊さんを鑑賞したあと、
7丁目のボザール・ミューさんの米田民穂さんの個展にも行ったんですが、
米田民穂個展『猫 or 猫?』のレポは、11月30日にUPしてます
そこに辿り着くまでにも、迷いに迷い疲労困憊しました・・・。
ちなみに、迷いついでに、見かけた、ペンキの看板!

おのぼりさんで夢中で撮りました。可愛い~!
さてさて、ようやく、辿り着きました、純画廊さんの入っているビル。
工事現場の警備員さんに
「あ、奥野ビルでしょ?すぐそこです、まっすぐですよ」と
すかさず言われました。道を尋ねる方が多いと言うことでしょうか?

そのビルは、とても古い佇まいで、中に入ると、
刑事、警察、裁判もののテレビドラマや映画の撮影に使われそうな、
昔の雰囲気そのまま、タイムスリップしたみたいで、ノスタルジック~♪
わくわくで、行くと「純画廊」さん、ありました!

思ったより、広くないんです。でも、このビルというのは、各階、
たくさんのギャラリー、事務所が、このくらいの広さであって、
ひしめきあってるという感じです。どこかを見られた方が、帰り際、
また向う途中に別の画廊にも立ち寄る。そんな人の流れが完全にできあがってます。
わたしが行った時も、何人も何人もの方が寄られて鑑賞されてゆきました。
(わたしも帰り、各階、回ってきましたが、すっごく面白いですよ!!
 このビルだけで、充分、見応えあります!池袋の餃子スタジアムで、
 各地の美味しい餃子をたらふく食べてご満悦♪みたいな楽しさです!!
 来年、行脚してみようかしらん*)

7ヶ月ぶりに、水口さんにお会いしたんですが、
何年ぶりかに会ったみたいな、嬉しさがありました~!
あいかわらず、ふわふわとした、透明で、
それでいて潰れたり割れたり消える事のないしゃぼん玉のような、
いい匂いがする薔薇の花びらのような方です。

「初めて吉祥寺で個展を取材させて頂いて以来ですね!
 このたび、ご結婚もされたそうで、おめでとうございます!
 もうなんだか会いたくてたまらなくて、最終日で頑張ってきちゃいました!
 ま~ま~随分とお綺麗になって*」と、のっけから、テンション高め。
ほんとうに、会いたかったんです。水口さんの作品を見たかった。
水口さんの作品は、1度見て気に入った方は、たぶん、
わかると思うのですが、ずっと気になる、また見たい。
はまる人ははまる。好きな方は、ずっと好きだと思います。
そういう、不思議な魅力があるんです。

今回は、どんな作品たちなんですか?とお聞きすると、
「今までと違うことをやってみました。
 バックに色をつけたり、シルエットを使って、
 つまってる要素を抜いたり。
 和紙で厚みを出して立体感を出したり、
 今までより少しきつめの配色、今までより色目を出してみました。
 同系色の作品を作ると、違うものを作りたくなっちゃうんですよ」

それにしても前回も思ったのですが、版画と言われてもぴんときません。
色が綺麗で。普通に描いてるみたいです。

「千代紙を使って貼ったり、ぼかした和紙を使って
 ちぎってグラデーションをつけたりもしました」

大きい作品は、体力は消耗しますが、作りやすく、逆に
小さい作品のほうが、彫るのも刷るのも難しいそうです。
話を聞きながら、こんな華奢なお手手で、
こんな大きな作品を彫ってるのね~と、
なぜか、うんうんとうなずくおばちゃんと化してました。

このダリアの花びらですが、じっと見てると、中心から
次々に湧き出て大きくなっていきそう。存在感ありますね。

こちらも、じわりじわりと好きになってしまう作品。
目が離せなくなってしまいます。どんな時に見たとしても、
いつのまにかに、こころに映り込んできそうです。

この、透明感のある緑色。そして、曲線のラインが
しなやかな動きがあって、風に揺れているようで、綺麗です。

今回、とても好きだなと思ったのは、こちらの作品。
実の部分が可愛いんですよ。そして葉っぱが美しくて儚くて。
シルエットがいいかんじですよね。紫色系というのは好きな色ですし。
咲いているような、落ちてゆくような、舞っているようにも見える。
おじぎをしてくすくすと笑いながら、わたしの手元からすり抜けて
鳥になってはばたいて飛んでいってしまいそうな。
水口さんの作品は、どこから見ても、どこをクローズアップしても
どこかを例え切り取ったとしても、なくならないものがあって、
それはまるで、人に流れている、血液と同じでしょうか。

わたしには、版画のことも、作り方も、技術的な詳しいことは
全くわかりません。ただ今回思ったのは、水口さんの作品は、
見ていると、「生」を感じるんです。それはきっと、見た人の数だけ、
受け取る、感じる「生」の時間です。
水口さんの作品を通して、どんな「生」の時間を見るかは、
人の数だけ違うと思います。幻影かもしれない。願望かもしれない。
日本の四季のようにうつろうものであったとしても
生きている、生きた時間、生きた思い、
生きているから感じ触れることができる五感、
それらが無意識のうちに蘇らせられる作品なんだなと、わたしは思うのです。

「結婚しても、作り続けて行って下さいね!」と話していると、
純画廊の内藤さんが、

「結婚すると、どんな作品になるのか、楽しみ。
 新しい、スタートラインですよ。男性は結婚すると、
 安心しちゃって楽したくて安住しちゃうけど、
 女性って、そういうものじゃない。
 いきいきと生きていかないと、意味がないって思うのよ」

あまりにも、ズバリそのものの発言で、びっくりです!
このあと、内藤さんから、思いも寄らない、鳥肌が立つような、
貴重なお話しを伺う事となるのでした。

「銀座の純画廊は、去年、2006年3月にOPENしたんです。
 15年ほど美術関係の仕事をした後、
 1998年に独立して、小岩の自宅をギャラリーにしました。

 私は、佐藤美術館さんを応援していて、その関係で、
 学生さんを紹介され、若い方とのかかわりが多くなってきました。
 小岩のギャラリーで企画展・・・・といっても、
 自宅ですから、生活感を出しちゃいけないし、
 準備など、対応しきれない。
 とても、ざつざつとしていたんです。」

「実は、私にとって銀座は、勉強の場でした。
 銀座の近くに職場があったので、
 自然に、環境として馴染み深いところだったんです。
 その頃から、この奥野ビルを知ってて気になっていたんです。
 10年前、画廊として独立するとき、馴染んでる銀座で
 是非やりたいとも思ったのですが、そのときは自信が無く、諦めました。

 でも、4年前に、やっぱり、この奥野ビルが好きで、注目していて、
 空きがないか確認したら、7人待ち。2年半待ちだと言われました。
 小岩の自宅ギャラリーでは、手一杯で、
 若い人とかかわっていくのに、今のままではできない。
 今後の方向性など悩んでいました。そんなときに、
 入れると電話を貰って、すぐに駆けつけて決めたんです」

「25年、仕事をしてきましたが、銀座に来て、
 どういうスタンスでどういうふうにやっていくか悩みました。
 このビルは、画廊が20件近く入っていて、たくさんの人が来てくれます。
 それでも、半年間、一枚も売れなかった。家賃も経費もかかる。
 どうしていけばいいのか。悩みながら様子を見ているうちに、
 あることに、気がついたんです。
 小岩の時代、勤めていた時代も含め、
 20年以上仕事をしてきて、誇りも自信もあります。
 自分の考え方について、間違いが無かったことに気がつきました。

 人って変えようが無いんです。変らないんですね。
 売れること、流行、商売は全く必要ないんです。
 純粋に絵を見ること、作家を見ることです。
 自分の信じるものを、まっすぐ扱っていく。
 お客様は、見てくれてます。
 今後も、そうしていこう。自信に繋がり、先が見えました」

「ずっと、独立しなさい、独立しなさいって、
 言って下さった織田廣喜先生に、
 自分で決めた画廊の名前をご報告に行ったんです。
 そしたら、

 『あなた、自分の名前に”純”があるじゃないですか。
  作家は、この字のために、絵を描いているんですよ』

 そうおっしゃったんです。足元にある、なんでもないことが見えた気がしました」

純画廊の内藤さんは、内藤純子さんというお名前。
確かに「純」の字があります。
なんて素敵なお話しなんでしょう!
作家は純のために絵を描いている。素晴らしいお言葉ですね!

「『風格がある』と言って下さった方がありますが、
 風格があるって、じゃあなんだろう?と考えると、
 揺れないこと、ぶれないこと。
 わたしの心が揺るがないのは、ローカルな小岩でも、
 銀座の画廊でも、高い意識を持った作家選び、
 作品選びをしていくことには変わりは無い。
 若い作家さんの未熟な作品でもよいのです。
 その中に光るもの、熱意が感じられれば。
 また売れなくても、素晴らしい作品を作っておられる方も
 たくさんいらっしゃいます。つまり、内容、質だけは高くできる。
 どうぞ見て下さい。そういう自信がある。

 自分の信じてることに、媚びる必要も嘘をつく必要も無いんです。
 終戦直後の焼け出された人でいっぱいの上野の美術館に
 母に連れられて繰り返し行ってました。
 当時4歳の私が一番好きだった絵は、"廃船"の絵でした。
 母や叔父が絵描きだったのと、
 両親が出品される人のお世話をしていましたので、
 さいわい、絵を見る環境に恵まれていました。
 生まれたまま、あるがまま、無理も無く、
 私の速度で見る、天職だと思ってます」

わたしは、この日、短い時間の中で、たくさんのことをお聞きしました。
実は、このレポートには書けないこともありました。
その部分を知ることなく、このレポートだけを読んだ方が
わたしの書き方のせいで、勘違いをしてしまっては申し訳ないので、
声を大にして書きます。

お話を聞いて思ったのは、内藤さんの人生にも、
さまざまなことがあって、順風満帆なわけでなく、
辛い思いや切ない張り裂けそうな思いをされながら、
たくさんの苦労・経験を経てきたからこそ、培われた、
この自信なんだと感じます。

「コンプレックスは、その人の財産になります。
 人の痛みや弱み、心情を心底理解することです。
 どんなに優秀で、有名であっても、コンプレックスや影はあるものです。
 人の心の影を、これからも、汲み取っていきたいと思います」

まるで、ひとつの劇を見ているようでした。
時間は1時間くらいだったかもしれません。
かいつまんで、要所要所、ざっくりだったと思います。
それでも、内藤さんのお話は、場面が想像できて、
自分がその身に置き換わったり、嵐のシーンがあったり
雪のシーンがあったり、ハレルヤの合唱があったり。
(わたしの、脳内のイメージです。)
そして、最後に、
自分が傷ついた事はさておき、
人の心の影や傷などの痛みや弱みを感じ取ってあげたいというお言葉。
リフレインが止まない、伺ったお言葉と余韻で、胸が震えそうでした。

「なんだか、たくさんお話ししちゃったけど、
 使えるところを使って下さいね。どうぞまたいらしてくださいね」

またいくらでも、お話しできますよ♪という感じで
さっぱりと話された、内藤さん。わたしは、ただただ、放心状態でした。

実は、わたし自身、この時、救いを求めていたような状況でした。
誰に何を・・・というわけではありませんが、
あっぷあっぷと、いっぱいいっぱいになって対処しきれなくなった、
澱んだ水を捨てて空っぽになりたかった。
もやもやとした自分で自分を縛り付けているものから
自分を解き放ちたかった。目の前のことをどんどん受け入れながら、
自分で消化してゆくしかない日々の中、さすがに、点滅ランプが光り、
銀座の町に飛び込んでいました。

内藤さんのお話、お言葉ひとつひとつが、
ピシピシと胸に響きました。顔を叩かれて目が覚める感覚。
余りにも、弱りきっている自分が求めていたものであり、
今の自分に必要な言葉ばかりで、泣きそうで、
今日、このお話しを聞くために、ここに来たんだと悟りました。

わたしは、この日、水口さんの作品に癒されたかったんです。
水口さんに会って、若い方が、結婚しても、創作活動を続けられていたら、
とっても嬉しいですし、自分も頑張ろうと励みになる。
結婚という人との繋がり、新しく家庭を築くことは、
思いやりがなければ成り立ちません。結婚はひとりでは決してできない、
夫婦に課せられた、共同作業・勉強だと思います。
赤の他人と苦労を共にし生きてゆくことは勉強以外のなにものでもありません。
子どもが生まれれば、子どもを守り育てるのが夫婦での勉強となります。
ひとつ、次の段階に進んだ水口さんが、
これから先どんな創作をされてゆくのか。大変興味深いものです。

水口さんの作品は見てると、吸い込まれそうだけど、
決して消えることはない。その中の「生」を感じた時、
わたしは、自分の「生」を考えることとなりました。

たまに、自分のやっていることが、
いったい人にとってどれだけ役に立っているのか、
何の為に、やっているのか、わからなくなる、自信がなくなるときがあります。
これから先、自分はどうなるんだろう。寂しくなるときもあります。

でも、今回思ったのは、
自分で必要だから、自分で選択しているのだと。

わたしが、純画廊さんに行った事も、自分が必要で選んだこと。
内藤さんから伺ったお話も、わたしにとって
必要なお話しであったから、お伺いすることができたんじゃないか。

すべてのことは、自分にとって意味があり、必要なことだった。
そして、たくさん、与えられていることに、気がつきました。

「純粋に絵を見ること、作家を見ることです。
 自分の信じるものを、まっすぐ扱っていく。
 自分の信じてることに、媚びる必要も嘘をつく必要も無い。
 あるがまま、無理も無く、私の速度で見る、天職だと思ってます」

内藤さんの、この言葉。胸に響きました。
わたしは、ライターさんと言われる事が多いですが、
自分の中では、ライターだと思っていないんです。
心の中では、作家だと思っています。
絵を描いたり、版画を作ったり、人形を作ったり、
陶芸をする作家さんと同じです。

わたしは、一期一会の出会い、二度と戻らない時間の中で
限りある空間の中で作品と向き合い、写真に撮り、
作家さんやギャラリーの方のお話しをお聞きし、
画像を作り、文をまとめ構成しながら、ひとつのレポートを創っているのです。
かけがえのない、思い出として、心をこめて創り上げた作品です。

揺れないこと。ぶれないこと。
わたしには、まだまだ遠い領域です。
でもいつか辿り着きたい。そう思っています。

何かしら、創作をしている方の中には、同じように思われている方、
いらっしゃるんじゃないでしょうか。

作家は己の純のために絵を描いている。
絵に限らず、クラフト作品にしても、同じことが言えることでしょう。
その人自身の「純」のために。
わたしは、その純を感じて、
誠をこめて、これからも創り続けて参ります。

ひとつの個展で、同じ絵、同じ作品を見ても、
全く違う見方をすることもあるでしょう。
別々のところをクローズアップする場合もあるでしょう。
同じものを見たからと言って、同じものを見てるとは限らない。
同じものを見ても、違う風景を見ている場合もある。
それでいいんだと思います。それが、その人の、「純」なのだから。

どんな出会いがあるか、発見があるか。
個展を、作品を鑑賞することは、宝探しのようなものでもあり、
気がつかなかった自分に出会う場所でもあるかのかもしれません。
今年1年、ギャラリー取材レポートをしてきました。
今回を入れて、43レポート目でございます。
初めての試みで、どうなることかと思いましたが、無事1年終わりました。

わたしは、どうしても、この純画廊さんでの、
水口かよこさんの個展レポートで、今年最後しめくくりたかったのです。
ずいぶんお待たせしてしまって、すみませんでした。
水口さん、素敵な作品を見せて下さり、どうもありがとうございました。
これからも応援しています。作り続けてくださいね*
水口さんに会ってなかったら、純画廊さんに行くことは無かったかもしれません。

純画廊の内藤さん、貴重なお話を、どうもありがとうございました。
なにか迷った時は、お言葉を胸に、思い出したいと思います。
純画廊さんに出会えて、ほんとに、よかったです。
どうもありがとうございました。

■純画廊
  http://members.edogawa.home.ne.jp/g-jun/
  東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル2F
  TEL/FAX 03-3564-8230 11:00~18:00
  東京メトロ「銀座一丁目」「京橋」より徒歩2分

■水口かよこ
 http://sakura.canvas.ne.jp/spr/kayoko_mizukuchi/
 昭和57年  大阪府堺市生まれ
 平成13年  大阪市立工芸高校 美術科 油画専攻卒業
    14年  第2回佐藤太清賞 入選
    16年  第4回大野城まどかぴあ版画ビエンナーレ 入選
    17年  京都市立芸術大学 美術学部版画専攻卒業
    17年  京都市立芸術大学 作品展 市長賞受賞
    18年  第12回鹿沼市立川上澄夫美術館木版画大賞 入選
    19年  2007 京展 入選

2007年12月19日 (水)

ぎゃらりー由芽「桐村 茜展A & JUANITA IN NY KIRIMURA Akane EXHIBITION」に行って来ました

さかのぼりまして、12月2日(日)は、
東京の三鷹にある「ぎゃらりー由芽」さんに行ってきました。

三鷹は行くの初めてです。降りてみたら、住宅街なんですね。
大きなバス通りもあって、南口には、商店街があって。
こういうところ、好きですよ。暮らしやすそうです。
なんとなく、千葉の柏に似てるかなと思いました。

ぎゃらりー由芽さんは、思えば、わたしが(うちが)クラフト縁の運営を継承して、
リニューアルスタートした頃から、ずっと展示会情報をお寄せ下さる、
いつもお世話になってるギャラリーさんです。
いつか行かねばと思いつつ、やっとこれました。

ぎゃらりー由芽さんでは、ちょうど、
「桐村茜展 A & JUANITA IN NY KIRIMURA Akane EXHIBITION」
が開催中でした。
行くと、桐村さんご本人様がいらっしゃいました。
うわうわ、びっくりです~!わたし、運がいいです~*

昨年、ホームステイをしていたという、ニューヨークでの記録の
写真などを、展示されていました。

見ていると、桐村さんが、カセットテープをスタートしてくださいました。
ニューヨークでの生活の日常の音を録音したものだそうです。
かたかたという、こすれるような音や、歩く音、車の音、
ドアの開く音、いろいろな音が聞こえてきます。
これらの音と共に、ニューヨークという街を、写真で感じていきます。

桐村さんは、昨年の3ヶ月間、アメリカニューヨークのイーストビレッジで
ファニータさんという、おばあちゃんのお家にホームステイし、そこから、
マンハッタンにある、版画のアトリエの仕事に通ったそうです。

ファニータさんは、お子さんが8人、お孫さんが21人いるのだとか。
ご主人とフィリピンに住んでいたのですが、50歳の時に、
アメリカにいる子ども達に呼ばれて、ニューヨークにやってきたのだそうです。
ファニータさん、コカコーラが大好きで、食事中も欠かさないそうです。
それでは、展示されてる写真を幾つか、ご紹介しますね。

りすさん。中庭かな?

マンハッタンの、版画のアトリエだそうです。

一瞬、日本と見間違えそうです。

これが、ニューヨークの地下鉄なんですね。

仕事部屋かな?

ファニータさんですね。赤いマフラーが眩しい。
なんだか、どっかしら自分のおばあちゃんを重ねてしまいます。
後ろに写ってる茶色の食器棚など、まさに自分の家の実家を
思い出します*「元気してたかい?」なんて話が始まりそうな。

嗚呼~、わたし、この写真、とっても好きです。
大きくして額に入れたいくらい。なんか音が聞こえてきそう。
声かけてくれてるかもしれない。「お買物、どうだった~?」なんて。
それにしても、あれ、換気扇でしょうか。2つもある!しかも赤い!
真っ赤な換気扇☆さ~す~が、アメリカ!*(いや、なんとなく)
こうして、写真を1枚1枚見ている間、ずっとテープが流れているんです。
家の中の音や街の音など、不思議と臨場感ありましたね。

こちらがわの壁には、なにやら地図と写真が。
ニューヨーク・マンハッタンの、ロングアイランド鉄道(LLIR)だそうです。
行った場所の写真を額に入れてこんなふうに展示するというのは、
はじめてみました。面白いです。

これだけ写真がいっぱいあると、目移りしてしまいます。心がはやる*

モノクロだけど、木の表情が角度によって違って。
同じ物語を2人の監督が映画にすると全然違うものになる、みたいな。

一枚ごとに額に入れて飾られてる一冊の写真集を見た感じがしました。

ニューヨークで売ってたものだそうです。なんかこの展示会にあってます*

ホームステイはどうでしたか?とお伺いすると、
「アメリカの個人主義と、日本の高度成長期前の、古き良き時代みたいな、
 アジアのあたたかさがミックスされて、いいかんじで過ごせました。
 いつも帰ると、ちゃんとご飯食べたの?と心配してくれて。
 英語もさほど苦労する事も無く、いい経験になりました」

「3ヶ月間、ニューヨークにいて感じたのは、
 このエネルギーは何処から来るんだろう、ということでした。
 元気なエネルギーが溢れている。アメリカといっても広いですから、
 西海岸やテキサス州や、場所が変われば違うと思うんですが、
 とにかく、ニューヨークはお金の話が多かった。
 会話の端々に必ずお金の話があって、
 お金の価値感というものを考えさせられました」

「これは、ニューヨークの地下鉄にある、彫刻。
 頭がドル袋になってます。
 この彫刻に象徴されてますね。
 ニューヨークで美術関係の方と話したときに、
 『あなたは、フランスにいるの?フランスは美の国だから、
  美を作るところ。美しければ良いけれど、ニューヨークは違う。
  ニューヨークはお金を作るところ』
  そういわれたとき、なるほどなと思いました。
 ニューヨークはまさに、ビジネスの本拠地なんですね」

桐村さんは、京都生まれ。武蔵野美術大学を卒業した後、
パリのシテデザール(国際芸術都市)滞在のためにフランスに渡り、
そのままパリでアトリエを持ち、パリで活動をしているのだそうです。

「15年前ですね。1年だけ行くつもりが、行ってみたら、
 世界中のいろんな人たちが来るんです。
 アトリエのついた住居で、いろんな国の、いろんな価値感、
 それぞれの国のアートの個性を目の当たりにして、
 日本で抱いていた価値観が壊れました。
 今思うに、フランスで、回りにフランス人しかいないところだったら、
 フランスにどっぷりとひたってしまっていたと思う。
 アジアやアフリカ、モロッコなど、いろんな国の人に会えたことで、
 とても刺激を受けましたし、固まらないですんだんだと思います。
 そのまま、パリでアパートを借りて、共同の版画工房に通い続け、
 版画工房では、銅版画を制作して今に至ります」

わたしは、自分自身が外国には旅行でしか行った事が無いので、
外国で暮らす、しかも、生活をしながら、創作活動をするというのは、
想像しただけでも、大変なんじゃないかと思うのですが、
実際にされてる方がいるんですものねえ。世の中、いろいろな人がいますね。
下調べなどしないで、飛び入りで行ったので、お話を聞きながら
フランスのシテデザール。そんなところがあるのか~☆と初めて知りました。
というか、外国で創作活動をされている日本人作家さんにお会いして
お話を伺うのは、初めてですね*テンションあがります!

「フランスで銅版画を作る生活から、昨年、3ヶ月だけ、
 マンハッタンの版画のアトリエの仕事に通う為に、
 ニューヨークのファニータさんのお家にホームステイしたのですが、
 フランスからニューヨークに行って、カルチャーショックが凄かった。
 アメリカに行って、はじめて自分がフランスよりだったことに気がつきました」


 
「フランスという国で作っているから、フランス的だったと、ふと感じたんです。
 作っていて、住んでいるところの空気が入るのは当たり前なんです。
 日本は空気が水気を含んで湿気が多いですが、フランスは乾燥しています。
 ですから、色も違って見えるんですよ。日本人の好みと
 外国人の好みが違うのも、こういうところからきてると思います。
 ニューヨークに行った事で、気がついたこと、これもいい経験。
 もっと深いところを見つめよう、もう1回、自分の価値観を築き上げよう。
 常に精神的に開いていたい、そう思いました」

わたしには、海外という異国の地でひとりで住んで創作活動をするなんて
考えたこともないし、憧れのまなざしでいっぱいですが、
15年もの間、フランスで銅版画などを作り続けてきた桐村さんが、
3ヶ月。たった3ヶ月、ニューヨークにホームステイしたことから、
桐村さんなりに思うことがあったこと。いつも版画の個展等をされているのを、
今回は、この3ヶ月の記録という、いつもと違う個展だけれども、
桐村さんの創作活動において、確実に新しい発見があったこと。
これは一種のプレゼントじゃないでしょうかね。
キャッチできるかどうかは人ぞれぞれで、桐村さんはキャッチした。
なんだか、お話を伺っていて、嬉しくなってきました。

「イタリアでもね、南北に長いでしょう。
 だから、南の人はなまけものが多いとよく聞きます。
 逆に北の人は、スイスから人が流れているのもあって、
 勤勉で真面目、仕事を一生懸命する。同じ国でもこんなに違う。
 日本はどう?大阪とかは、お金に厳しいの?」

「大阪は、そうですね。せこいおばちゃんとかいますね(笑)
 日本でも北のほうの人は口数少なくて実直でって聞きます。
 沖縄とかは、あったかいから、
 仕事をしないでなまけちゃう人が多いと聞いたことあります」

そんな話しから、
「日本は、鎖国時代があったから、移民が少なくて」とか、
「日本は、教育が行き届いてるわよね」という話になり

「わたしもびっくりしたんだけど、フランスはね、
 実は、文盲の人が10パーセントもいるのよ」
と聞き、驚きました。

フランスって、芸術の都パリで有名で観光名所で、
フランス語も流暢で優美な国だとしか思っていませんでした。
観光旅行のパンフレットの写真のイメージといいますか。

「フランスは、伝統や歴史を重んじて、芸術にはとても力を入れて
 政府が優遇してくれる。でも、閉鎖的というか、なかなか新しい改革や
 発展に進んでいかないところがある。
 そのてん、ニューヨークは、いろんな国の人がいるから、
 歴史よりも、個々の人の、前へ前へ生きるパワーや活力が尊重される。
 その違いに気がつくことができたのも、大きいですね」

普段から、まったく、海外、外国に興味が無い、わたし。
旅行で行ったタイとイタリアは楽しかった。もう1度行きたい。
でも、その程度。わたしたちが、日々、こうして暮らして、考え、悩み、
思いを馳せている今、同じように、他の国でも
人々が食べたり笑ったり眠ったり泣いていたり祈っていたりする。
そして、同じ日本人でも外国に行って、その環境の中で
自分を見つめ、模索し、極め、表現している人たちがいるということ。
ぎゃらりー由芽さんに行かなかったら、桐村さんの個展がやっていなかったら、
また、桐村さんにお会いしてお話を伺っていなかったら、
このようなことを考える機会も無かったと思います。

今回、まったく予想だにしていなかった展開で、
こんなふうに、いろいろお話をお伺いすることができて、とっても楽しかったです。
やはり、作家さんご本人さまから直接お話を聞けるのはありがたいですね。
それにしても、いつも思うのですが、知らないだけで、
目の前にいる方は、もしかしてスゴイ人なんじゃ??と思いつつも、
今回も、桐村さんが、ご丁寧に楽しくお話しくださったので
かなりリラックスして和んでしまいました。
途中、ギャラリーの久保さんにも初ご対面してきました☆

さて、最後に、入り口付近に飾られていた、
桐村さんの銅版画作品をご紹介して終わりにしたいと思います。

すっごい、お洒落です!これ、銅版画なんですか??
こんなに繊細なんでしたっけ?

うわ~。青色好きとしては、たまりません。
青色と金色って、あうんだなあとしみじみ♪

もし、フランスで作っていたとしたら、この額の中に、
フランスの空気が、一緒に閉じこまれてるんでしょうか。
そう考えると、ちょっと素敵です。彫刻や版画、銅版画って、
刻み込む、もしくは、削りだすイメージがあるのですが、
その一瞬のエナジーが封じ込まれてると思うと、うっとりです。

今回、桐村さんの個展を見て思ったのは、
わたしなんて、まだまだなにも知らない事ばかりで、
この世の中は、もっともっと広くて大きくて高いところがあるということ。
価値観は固定されるものではなく、変っていくものなんだ。
吸収して幅を広げていくから、いろんなことに気がつける。
自分の頭の中だけで自分の都合のいいように、自分を見ずに、
客観的に、環境や置かれている状況から自分を見ることができたとき、
タマネギの皮をむくと、やがて小さなシンに到着するように。
自分というものをはいでいく先には、いつか、自分の中の不変的な、
大切にしたいものに近づけるのかもしれない。そのためには。
まだまだ勉強ですね!世の中は知らない事がいっぱいだ!
今日も知らなかった事をひとつ、知ることができた。
それだけで、とっても嬉しくて、ありがたいです☆

桐村さんは、普段は、フランスで活動されていて、
1年に1回、日本で個展を開催する時に帰国するそうです。
来年は、11月に開催予定です。
いつかきっと、銅版画作品の個展が見れることでしょう。
どんなふうなのか、今からとっても楽しみです。

桐村茜さん、ぎゃらりー由芽の久保さん、
どうもありがとうございました!

■ぎゃらり-由芽
 http://www1.parkcity.ne.jp/g-yume
 東京都三鷹市下連雀4-15-2 ホワイトマンション101
 TEL:0422-47-5241 FAX:0422-47-5034 
 JR三鷹駅南口中央通り徒歩5分

■桐村茜
 ・京都生まれ 武蔵野美術大学 美術学科(油絵専攻)卒業
 ・1992年 パリのシテデザール(国際芸術都市)滞在のために渡仏、
 ・2001年、パリ郊外に仏政府のアトリエを得、活動の場を移し現在に至る。
 ・2006年 文化庁、海外特別研修員としてニューヨーク滞在
 ・フランスメゾン・ド・アーチスト会員、日本美術家連盟会員

2007年12月12日 (水)

森裕貴さん「和紙作品 SPACE WRECK 新作展」に行って来ました

12月9日(日)、六本木にある、ジャズバー「Cool Train」さんで
開催されている、森裕貴さんの和紙作品の新作展に行ってきました。
会期中、バーの壁面に展示されていて、夜6時から営業なのですが、
9日と16日の日曜日の2日間のみ、午後1時から5時まで
開放されると聞いたので、行ってきました。

森さんは、クラフト縁に2006年11月に
絵画・版画作家として作家登録して頂いて以来、
展示会情報などご利用いただきお世話になっております。

2007年5月には、
「孫と祖父母の楽描展」を高円寺の百音 cafemoneさんで開催。
ほぼ同時期に、銀座伊東屋さんで「拡がる和紙画の世界」を開催。
この時は、2006年岐阜美濃市の公募展「19回 全国和紙画展」
のア-ト部門で大賞を受賞した作品と、和紙絵部門の入賞作品を展示。
7月にも、伊東屋さんで個展を開催と、精力的に活動されていらっしゃいます。
こちら、7月の伊東屋さんで展示された作品です。

そんな森さんの和紙作品の新作個展。しかも六本木のジャズバーと、とってもお洒落。
昼間に開放される予定がなかったら、きっと一人では行けなかったと思うので、
安心して行ってまいりました。

さあ、ドキドキで入ります。階段を下りていくと・・・。

2つの作品がお出迎え。光のあたってる所も、影の部分もかっこいいです。

なんか左上が人の顔に見える。

子供のとき、触っちゃダメよとよく言われましたが、
これが紙でなかったら、とびでてるところとか、触りたいものです。

中へ入ると。うわ~さすが、バー!!!綺麗です~!!!

カウンター脇の壁にあった、和紙のアンモナイト。
確か、この形の比率とかって、凄く美術的にも数学的にも
調和が取れた数字なんですよね。テレビでやってました。
光が当たって、れんがの壁の中で浮かび上がっているみたいです。

カウンターに飾ってあった、茄子。茄子好きなちてなとしては、
目が釘付けでした*茄子をくり抜くという発想がスゴイなと。

こちらは、お店の方が出して見せてくださった作品。

なんの管でしょうね。あと、パンチで穴を開けたみたいな
丸いものがとっても気になります。

奥は、ピアノとドラムセットがあって、ライブ空間。
ピアノ上の4作品は、まるで宇宙船から惑星に降り立つところみたいです。

化石のようなものも見えますし、人が住んでいた廃墟のようにも見えます。

この日、見に来ていた方が、
「飛行機に乗ってる時、モンゴルを上空から見たのを思い出した」
とおっしゃっていましたが、そういう見方もあるんだなあと思いました。

カウンターの壁に掛けてあったもの。お店の方にお願いして、
カウンターの中側から撮らせていただきました。

ここ!ここが好き~*相変わらず、細部フェチですみません*

こちらはレンガの壁にあったもの。

ここ!ここが好き~♪なんかどうしても人の顔に見えちゃうなあ。

はい!こちらがメインです!どどんと5作品!
あまりに、レンガの壁とあってて、ずっとここにあるべきなんじゃ?と
思えてなりません!では、寄ってみましょう。

缶の形やペットボトルの形が見えますね。

見てて飽きないですよ。どこの角度から見ても
「あれ?ここ、こうだったっけ?」と発見があります。

全体的に見て思うのは、ビー玉を置いて転がしてみたい。
パチンコじゃないですよ。玉が自分なんです。落としたそばから
どこにひっかかって見えなくなるか、落ちてこなくなるか、わからない。
もしかしたら出られなくて、同じところをグルグルと
右往左往してしまうかもしれない。わたしという玉が
きっとどこかで足止めをくらうだろう、壁にぶつかって、
身動きできない箇所に、ビー玉がはまる瞬間を、
まるで他人事のようにみつめてみたい。

宇宙船の中のようにも見えるし、荒野か廃墟か胸の内か。
これが和紙なんだということも忘れて、じいっと見入ると、
どうしても、自分の内面へ向ってしまいます。
自分が小さいミクロサイズになって、自分の耳の穴から自分の体内に入ったら、
それはそれはもう生きて帰れないくらいの超大河浪漫紀行になるだろう。

自分という物質的肉体的な旅も迫力満点、手に汗握ると思うけど、
ほんとうは、こころの中を旅してみたい。
記憶や気持の変化のさざなみをこの目で見たい。
心の琴線はどんな形でどんな色で、どんな音色がするのだろう。
あちこちから出ている、ささくれだった、神経という電信柱に昇って、
ありとあらゆる雲や雨や虹やオーロラを受け止めたい。
わたしのこころの中を転がるビー玉になりたい。
転がり続けて小さい粒になって、やがて溶けてわたしに還る。
降る光も差す影も受け止めて、どんなことがあっても微動だにしない。
永遠のわたしになりたい。

なんて、ひとりで勝手に思いは果てしなく飛んでしまうのですが、
どうしても、わたしは、自分の内面に興味があるようです。
自分の内なるものを掘り下げたい、突き詰めたいところがあります。
ところで、この日、森さんのお知り合いの方がたくさんいらしてました。
わたし、場違いでは・・・と思いつつ、作品に見惚れて
かなり、まったりと落ち着いてしまいました。

森さんは、もともとデザインのお仕事をされていたそうです。
京都の生まれで、京都の美術の高校に進学。
「高校で、ドイツのバゥ・ハウス系統の授業を学び、
 既成概念をつぶそうという、自由な面白い授業だった」

その後、デザイン研究所に行きましたが、
どうも興味がわかず、考えた末に退学。

あるとき、作庭家の重森三玲さんの息子であり、
東京綜合写真専門学校の校長の、写真評論家、重森弘淹さんのお話しを
聞いて、面白いとおもい、東京綜合写真専門学校の生徒として学び、
その後、講師から校長先生まで勤めたそうです。
29歳のときに、「日本写真協会新人賞」を受賞。
写真集「京都」がニコンから刊行されるなど、写真家として活動されました。

この日、その教え子だった生徒さんが、何人もいらしてました。
「先生」「先生」と呼ばれていたのは、そのためだったんですね。

「授業では、ペットボトルや電球や、日用品を、表を取って裏返しにする、
ということをしてました。写真は、フイルムに転換させる。迂回させる作業。
写真の技術だけ身につければいいものじゃない。写真ってそんなものじゃない。
ところが講師の主旨がなかなか生徒につたわらなくてねえ」と笑う森さん。

その場にいらしてた皆さん、懐かしそうに笑ってらっしゃいました。

「目の前にビール瓶があっても、それがほんとうにビール瓶なのか。
 疑うこと。いったん、複写、写すと、目の前のものと違うものになる。
 ものの意味が違ってくる。生徒には、テクニックというよりも、
 人間としての多彩な物事のとらえかた、目の前にある、見えるものを
 ストレートに見るのではなく、別の観点で考えていく1つの手段を
 伝えたかった」

目の前のものを疑う・・・?なにやら高度な話しです。
わたしは、子供の頃から素直すぎて、冗談も洒落も通じない人間です。
「冗談だよ」と言われてもスグ本気にしてしまいます。
嘘もつけないし、つかれても気付きません。
真正面からしか物を見てないかもしれません。
聞いた言葉を言葉の通りに受け止めて苦しんだこともありました。
そういうことだったのかと、大人になって段々わかってきましたが
たくさん傷も負いました。最近、少しは自分が傷つく前に
方法と対策など気にかけるようになってきましたが
気が緩むとすぐ、痛さも失敗も忘れて突っ走ってしまいます。
疑うことを知らないといったほうが、しっくりくる自分にとって
「目の前のことを疑う」とは?

「写真はレンズを通して写すもの。だから写真てなあに?といつも考えること。
 よく綜合写専と言う学校は、理屈が多いと言われるけれどね」
 
疑う・・・理屈・・・ほよよ。ちんぷんかんぷんな表情がばれましたでしょうか。
一緒に話を聞いてくださっていた、教え子の打田稔さんと、前田美恵さんが、
見るに見かねて、わたしにわかるように噛み砕いて、お話し下さいました。

「疑うというのは、疑問を持つということ。
 疑問を持つことで、新しいものが発見されたりつくられる。
 写真は、思ったとおりに撮れるものではない。
 撮った中から、自分が求めているものをセレクトする。
 追求することなんだよ。だから、なんの疑問ももたなければ、
 なにも生まれない。同じものを撮ったとしても、そのときの位置、
 アングル、時間が違えば、全く違うものになる。変えることが出来る。
 イメージしたものを、どう形にしていくか。どう表現するかなんだよ」

おおお~!やっと少しわかった気がします!
森さんのお話が続きます。

「7,8年前から版画をやってきているので、
 版画の個展を先にしたかったんですが、和紙作品で昨年賞を取ったので、
 こちらのほうが先になってしまいました。
 版画も、大きな意味で迂回することです。はんこと同じです。
 彫ったはんこうと、実際に押したはんこう。
 原型と違うものが出来るでしょう。

 和紙作品は、授業で教えていた内容そのまま、身の回りにある日用品を
 和紙で形作る、素材集め、パーツ作りからはじまります。
 バブルや、コンセントや、ペットボトルや空き缶やエンジンの一部や。
 このときは、技術的な仕事をしているような状態です。
 次に、バラバラになった素材を組み合わせて、寄せ集めて、
 全く違うものを作っていきます」

「ものを組み立てるのは楽しい。作った素材が散乱するけれども。
 もちろん、おおよそのスケッチはしますが、素材を作ってためる。
 ものがないとはじまらないですからね。作るときは夜なべです。
 傘張りみたいなものです。3日くらいかかって乾燥させるので
 ちょっと大変なのですが」

現在は、幅3メートルくらいの、吊るすタイプの鯨みたいな
宇宙船のような作品を作っているそうです。
こちらも、楽しみですね*

「写真は、方向性を決めてたくさん撮って、チョイスする。
 切り取ってくっつける。和紙作品も版画も、写真的です。
 版画は、彫った形と全く違うものが出来るのが面白い。
 和紙作品は、日用品を形作った、ひとつひとつのパーツが集まって
 生まれる。一体何ができるのか自分でも組み立てるまで、わからない。
 だから、面白いんです」

「ピアノの上の作品は、宇宙船から降りたときのイメージです。
 和紙作品は、自分なりの物語があって、その物語にそって
 作っています。簡単な走り書きやスケッチ、ドローイングもします。
 エプシロン号の第三機関のここのエンジンが故障して!
 と、ひとつひとつ、自分の中では、ストーリーがあるんですよ。
 発想としては、宇宙遭難。
 昔、スペースレックという絵本があって、割と好きでよく読んでました。
 子供向けの絵本なんですが、化学物の細密なイラストでした。
 大航海時代、人々は船で新しい土地を目指して旅立ちますが
 ほとんどが海の藻屑と消え沈んでゆきました。
 今でも海底深く、船の残骸が眠っているはずです。
 そのときと同じように、今度は巨大な宇宙船が、
 銀河系を目指して旅立つときが
 必ずわたしたちの子どもの子どもの子どもときにくるでしょう。
 大きな残骸が宇宙を飛ぶのです。
 二次遭難の様子なども克明に書かれていて、その飛んでいる残骸が
 とても印象に残っています」

わたしは、この話を聞いて、鳥肌が立ちました。

惑星に降り立った、一歩足を踏み込む瞬間というのは、
どんな生きた心地がするのでしょうか。
過去なのか未来なのか錯覚しそうな震えがくるような状態でしょうか。
化石だと思っていたものが、実は生きているものだとしたら・・・。

話の途中、「森先生の作品は、大友克洋のアキラみたい」と言う方が。
「よく言われる」と森さん。その横で「星の王子様みたい」という方も。
わたしも、銀河鉄道999を思い浮かべていました。

そういえば、うちのオーナーが、スペースオペラ大好き。
「スタートレック」が大好きで、よく聞かされました。
見方を変えれば複雑な人間劇なのですよね。
わたしは手塚治虫の「火の鳥」ですごく考えさせられました。
藤子不二雄Aの「ミノタウロスの皿」も強烈でした。
(ある惑星は、牛そっくりだが二足歩行で高度な文化と文明を持つ種族が、
 人間そっくりの種族を家畜として育てて食べていたという内容)

皆さんで「UFOを信じるか・見たことあるか」と盛り上がっていましたが、
わたしは、UFOは見たことありませんが、どんなこともありうることだと思います。
わたしたちが知らないだけで気がつかないだけで、すぐ近く、何処にでも、
違う世界があって当然だと思います。
だからどんなことも「そんなはずがあるわけがない」とは言い切れないと思います。
「そんなはず」とは、今現在の知っている情報に過ぎないからです。

森先生に教わり、今も写真のお仕事をしている前田美恵さんがお話しくださいました。
「森先生は、わたしたちに教えてくださっていた時と、今もちっとも変わっていない。
 今日話してくださってたことも、昔よく聞いてたことです。
 技術的なことは無くて、撮影に連れてって下さったり、雑談をいっぱいしたり、
 本の話が多かった。皆で飲みに行ったこともあった。
 たくさん話して下さった中で、ものごとの見方、
 人間としての大事な部分を教わった気がします。
 東京綜合写真専門学校は、めずらしく3年生で、1年生の時に、
 色彩や絵の勉強をするんです。いきなり写真の技術じゃなくて。
 そういう面でも変わっていたと思うし、森先生が『疑う』っておっしゃってたのは、
 言葉だけ聞くと非常に誤解されそうだけど、
 人って、ある一定の決まりやレールの中にいたほうが安心するんです。
 でも、そこからでることで、外が見えるし、その中がもっと、見えたりする。
 やっぱり、森先生は、人に教える立場の方だったんだなあと思いました」

わたしは、今日、たった4時間だけでは、森さんの言葉から
真意を理解できなかったかもしれません。でも、こうして
打田さんや、前田さんから聞いたお話によって、少しずつ
「そういうことなのかな」とほぐれてきた感じがします。

同時に、森さんが、教え子・生徒さんたちから慕われ尊敬されていたことが
わかって、嬉しかったです。

また、打田さんが、
「今回の、ここにかかってる作品だけが、森先生じゃない。
他にももっと作品がある、この作品で森先生をすべてだと思って欲しくない」
と熱く語っていたのがとても印象的でした。

森さんともお話ししましたが、是非とも来年は、版画の個展を開催しましょう!

「60歳で学校を辞めてから、またたくまでした。
 写真、版画、和紙。やりたいことをやってよかったと思ってる。
 これからも、自身の思いに沿って真正直に生きたいと思います。
 楽しんだほうがいいですよ」

にっこりと微笑む森さん。お話を聞いて、
「わたしも、もっと、しのごの言わず、どんどんやろう!」
と、明るい気持ちになりました。

帰り、電車で暫くご一緒させて頂いたのですが、
森さんは、巣鴨の老人ホームで、写真を教えているそうです。
天気のいい日は外で撮ったり。何年かやっていると、お亡くなりになった方もいて。
最近は、ホームの方もお忙しいので、毎年実施している、写真展の準備なども
森さんがやっていて大変なのだとか。

「自分より年が上の方たちばかりで。
 その姿を見ると、もっと頑張ろうという気持ちになるね」
森さんが、何気なくおっしゃった言葉。
さっき、わたしが、森さんの言葉やお話、作品を見て
「もっと自分もどんどんやろう!」と思ったことと
重なったような気がして嬉しく思いました。

わたしたちは、幾つになっても、人生の先輩の姿を見ています。
愚かな姿も、健気な姿も。いろいろな生き様が、顔に、背中に、声に、
表現される、作り出された物から汲み取ることができます。
人生の先輩の姿から、学ぶことはたくさんあります。
どんな側面・断面からも、ひとつも無駄なことは無く、
わたしたちに繋がっている。そんなふうに感じた1日でした。

森裕貴さん、Cool Trainの皆さん、打田さん、前田さん。
貴重なお話しをたくさん頂きました。どうもありがとうございました☆


■Jazz Bar Cool Train http://cooltrain.jp/
東京都港区六本木7-7-4 ハリントンガーデンB1F
TEL 03-3401-5077 乃木坂駅・六本木駅から徒歩5分
マップ http://cooltrain.jp/access/index.html

■森裕貴
http://www.geocities.jp/mmmm150519/
1940年 京都市生まれ
1969年 日本写真協会新人賞受賞 写真集「京都」ニコン刊
1983年 杉本秀太郎共著「新京都案内」岩波書店刊
2001年 東京綜合写真専門学校校長を退職 同年 今立現代美術紙展に参加
2001年 棟方記念版画大賞展
2001年 青森版画トリエンナ-レ
2002年 山梨なかとみ現代工芸美術「紙の造形展」招待出品
2004年 棟方記念版画大賞展 ドイツ巡回展出品
2006年 美濃市「全国和紙画展」アート部門にて大賞受賞 同年5月アート部門展出品
2007年 7月 銀座伊東屋にて「和紙で写す-SPACE WRECK-」個展
2007年 12月 六本木 ジャズバー「Cool Train」にて「和紙作品 SPACE WRECK 新作展」

番外編です。
展示会の後、森さんと、打田さんと、前田さんと4人で
新宿にご飯を食べに行きました。
わたくし、取材のあとに、作家さんとお食事に行くというのは初めてです!
教え子でもあるお2人と、積もる話もおありなのでは、
わたしなんか行ってもいいのかなとも思ったのですが、
前田さんもいらしてくださったので、安心して楽しく過ごせました。

新宿三丁目の「もつ煮込み専門店 沼田」に行きました。
混んでて、席がなくて立ち飲み立ち食い。
立って飲むって初めてです。おとなの仲間入り~!
もつって、普段食べないので、味噌味としょうゆ味と食べれて幸せでした♪

そのあと、ホルモン焼きのお店「備長炭 新宿ホルモン」というお店に
連れてってもらったのですが、こちらも、若い人で混んでて大賑わい。
変わってたのが、上から煙を吸う管みたいなのが、ういーん!と下がってくるんです。
素敵過ぎましたね。目が輝いてたかもしれません*炭火で焼くたんやレバーとか、
肉・肉・肉~!久しぶりに食べました。めっさ美味しかった!甘くて堪能!
しめのデザート、塩アイスと杏仁豆腐も、お腹に優しい、ほっとする味でした。
一番驚いたのは、トイレ。店内も店外も昔の看板や絵が多くあったんですが、
トイレに鉄腕アトムがいました。ほんっと、僕と握手で、写真撮りたかった。

お酒も久しぶりに頂きましたが、
店内で、尾崎紀世彦の「また逢う日まで」がかかっていて、
「わたし、尾崎紀世彦、大好きなんです♪」と前田さんに話したら、
「あ、じゃあ、草刈正雄とか、好きでしょ?」と聞かれ
「なんで、わかるんですか~!わたしの初恋の人ですよ!」と大盛り上がり。
すると、すかさず、「じゃあシクラメンのかほりの布施明も好きでしょ?」
御名答~☆なんで、わかっちゃうんですか~!不思議で不思議でびっくり!
「その系統がすきなのね~」とにっこりされました。
そうなんです。っていうか、一言言っただけで、3人もずらずらっと
好きな人言い当てられるなんて、驚きでした。お酒の席ならではでしょうか。

いつもひとりか、オーナーと2人でしか食事しないので、
複数の方とお食事するのが久々だったぶん、刺激にもなり新鮮でした。
わたしにとって、この日は、忘れられない楽しい忘年会となりました。
森さん、前田さん、打田さん、どうもありがとうございました*

2007年12月 6日 (木)

コーヒー&ギャラリーゑいじう「2008年創作カレンダー公募展」に行って来ました

12月4日(火)、コーヒー&ギャラリーゑいじうさんの
「2008年創作カレンダー公募展」にお邪魔してきました。
今年は過去最多の70人の作家さんが参加とのこと。
個々の作品の作家さん名、全員分は書ききれませんでした。
展示風景のお写真のみですが、どうぞ一緒に行った気分で
ご鑑賞ください。わくわくで、れっつら・ご~♪です!

1階の喫茶ルームにも飾ってあります。2階に上がると・・・。

もう、たくさんあって、どこから見たらいいのか、ぶらぼー☆です*
気になったところを、クローズアップタイム。

こちらは、ひときわ目立ちますね。
篠原知子さんの「猫の江戸カレンダー」発見!

今年、 猫の額さんのひな祭り五人展で取材させて頂きました。
来年、篠原知子さんは、猫の額さんで個展のご予定。楽しみにしてますよ~☆

Tシャツです!普通にそのまま着たいです。
青色紫色、好きなので。みうらしーまるさんという作家さんです。

これまた目が釘付けになります。面白い!一個一個動かせるんですよ♪
なんか、小学校の夏休みの自由研究の工作を思い出しました。
関夏夫さんという作家さんです。

嶋田陽子さんという作家さん。ゑいじうさんでの個展DMに
すごく魅かれた記憶があります。いつか個展見に行きたいです。

一番右の、わたなべえみさんという作家さんの作品は、
お花の色がいいですね~。隣の井上亜矢子さんの作品は
すっきりしたお家の絵の表紙。こういう絵も好きです。
全然違う絵柄が3種類並んでいますが、
並べ方ってとても大事なのかもしれませんね。

ヨーロッパの絵画みたいですね。動き出しそうです。

それぞれの作家さん、趣向を凝らして作られているので、すごいです。
一番気になるのは、どうやって何処に展示するかを決めたかです。
ゑいじうさんが決めたのかな?大変なことだったろうなあと思います。

おっ。これはなにやら目が合います。視線を感じる~*

このねずみには驚き。へらべったくて、メジャーになってます。

はじめて、ゑいじうさんに来たとき、高滝美和子さんの個展でした。
一番最初にゑいじうさんで取材させて頂いた、思い出の作家さんです。
切り絵のカレンダー発見!嬉しい~♪お元気でいらっしゃいますか~*

この日、わたしが帰り際に、いらっしゃって作品を展示されていた、
あかすえいいちさんの、お魚カルタのカレンダー。
カルタというのは、わたしも大好きで作品化してみたいひとつです。

ピアノの上は、アレンジ豊かで個性満載ですね~。かわいいですよ。

意外と、こういう、北海道のお土産みたいな1枚布カレンダー風味って
好きです。いやはや、こういろいろ見てると、特に、写真を撮りながらだと、
どこまで見てて、どこまで見てないか、頭くらくらしてきます。

クラハシヨーコさんという作家さんの作品。
調度、ファンの方がいらっしゃっていて
「彼女のだと知らずに、これがいいと選んだら、クラハシさんのだった。
 嬉しい♪」と喜んでいらっしゃいました。

「なんだか、この女性が、クラハシさんに似てるんですよ」と
ご満悦なご様子。こういう方がいてくださるって、嬉しいですよね☆

それでは、ここから、ちてなの趣味趣向による
ベスト・らぶ作品を、ご紹介させていただきま~す♪

菅澤真衣子さん。この・・この・・・クマさんにロックオン!!
さわりたい~♪ほわほわほわ~ん♪というわけで、すっかり、
このクマさんに興味津々になってしまいました*

さいとうじゅんさんの、サーフボードを乗せた木の車。
浜辺で砂と貝があって、後ろには雪が積もって雪だるまも♪
バックミュージックにユーミンが欲しくなってまいりました*
飾るところがあれば、絶対欲しくなる、手が出る作品ですね!

JUNCOOさん。英字新聞の可愛いポーチ(?)包み(?)の
中が見えてて、赤いくしゃくしゃが入ってて。
鳥の絵の描いてある小箱が・・・可愛すぎる!!!
この状態でプレゼントとして貰ったら、めちゃめちゃ嬉しいですね*

天野愉美さん。この原画がカレンダーの絵に使われていました。
他の月の絵を見るのを忘れてしまったのですが、おちついて、
ゆっくりと過ごしたい時に見たいカレンダーですね。

河村みゆきさん。階段にあったんですが、写真だとわかりづらいかも。
布で刺繍というんでしょうか。アップリケというんでしょうか。
そういうものがついていて、めくるとちょとづつ違っていて、
可愛いんです。保育園や赤ちゃんルームに飾ってもらいたい。
とても1枚1枚軽いので、丁寧に大事に扱いたくなるカレンダーです。

早川靖子さん。可愛い・・・マグポーチが!!!
もうなんというか、この、マグポーチにこころ、釘付け。
でもマグポーチに負けず劣らず同じ世界がカレンダーに!
このカレンダーは、紅茶屋さんに飾りたいですねえ~。
額に入れてこのまま飾りたい。ケーキや、チョコレート、
色とりどりのジャムが並ぶ、軽食も食べられる小さなカフェとか。
って見たまんまでしたね*

綾幸子さん。このイーゼルで飾ってある、小さい絵。
ねずみの格好をした女の子が手に持っているのが、
小さな小さなカレンダー。月ごとに破れるようになっているのかな。
後ろの水色の壁と赤色の床、リボン、カレンダー周りの色。
ぐっと目がひきつけられますね。可愛いし華もあるし、
見てて嬉しくなってきます*

右側・中村豪志さん。わたし、一瞬、写真かと見間違えました。
こういう幻想的な世界大好き。色もパープル・青系。お月様もポイント高し。
何も無ければ、迷わずこちらを買うことでしょう。
無機質なオフィスのデスクに飾りたい~♪煙草吸わない分、一服の清涼感♪

左側・石田卓也さん。なんでしょうか。こんなところに、埴輪ですよ!
トリケラトプスも!かわいいいい~♪♪このサイズがまた、たまらん*
すっかり忘れそうですが、ちゃんとミニカレンダーついてますのね。
わたくし、OL時代に、上司に
「~~公園にいる、埴輪に似てる。はにゃ子ちゃんって呼んでいい?」
と一方的に言われ、いつしか略して「はにゃ」と呼ばれ、

「はにゃ、アイス食うか?」「はにゃ、ビール飲むか?」
と仕事が終わると、いつもおやつタイムで、わたしが食べたいお菓子や
ジュースやビールなど、職場で皆で食べてから帰っておりました。
いつもその上司が驕って下さったんですよね。楽しかったな~*
そういうこともあって、埴輪を見ると、他人と思えません(笑)

あしたのんきさん。名前にまずひかれる。そして表紙にひかれる。
しかーし!中を見るのを忘れてしまいました。オーマイ・ガーッ!!
やっぱりねえ。思いました。満遍なく、写真を撮ろうとし過ぎて、
肝心な、自分が気になった作品をじっくり見るのを後回しにしたから。
あとで、見ようなんて。「あとで」は、もう二度と無いのだ。
そのとき、気になった時に見ないと、もう駄目なんですね(泣)
いつかきっと、どこかでまた見ることができるのを、楽しみに。

戸谷真樹子さん。この壁掛けカレンダーは不思議でしたよ。
表紙の紙が、老舗の和菓子を包んでいるような、それでいて、
和菓子の粉粉がくっついているような、紙質。雪かパウダーが
染込ませてあるみたいな?中は、表とは違う、わしゃわしゃした、
和紙みたいな紙。くしゃくしゃ加減が絶妙。
絵に合わせて、所々に布が貼ってあったり、ビーズがついてたり、
一部立体的できらきらしてて可愛い。手作り感がそこここに。
楽しんで作られたのかな、そうだったら嬉しいなと思いました*

ばじ~さん。階段にあった、壁掛けカレンダー。
ぞうさんのうんちから作られた、ぞうさんペーパーを使っている。
と書いてありました。紙が1枚1枚しっかりしてて厚みもあって好き。
クレヨンで描いたような、はっきりくっきりした明るい絵。
すっごい好感触♪♪毎日が楽しくなるようなカレンダーは嬉しい*

さてさて。今回、わたしがすだのたこだの、いいつつも、
なんだかんだいって一番気に入って購入したのは、こちら。
みのじさんの亀さんカレンダー。小さくて可愛い~♪♪

いえ~い♪思わず、誰もいないのをいいことに、サンプルを
並べてしまいました*どの月もね、亀さんが可愛くてね、
背景の絵柄もね、甲羅の上に蛙がいて、蛇がいてたり、
猫にじ~~っと見られて、甲羅に隠れて頭ひそめてたりね。
もうもう、亀さん、可愛すぎ~♪いまだかつて、こんなに
ドストライクな亀さんカレンダーってありません!初めてです!
みのじさん、こんな、しゅてきなカレンダー作って下さって、
どうも、ありがとうございました~~~!(^0^)/☆
※ちてなコレクションでもご紹介しました。
上の画像を押すと、そのページに飛びます*

さてさて、今回、小さい作品が多かったカレンダー展でしたが、
お茶を頂いて休憩していて、この絵が凄く気になりました!

こちらは、スズキコージさんの原画。今年の干支の絵だそうです。
「凄い、素敵ですね!!」と私が言うと、
「今までのぶん、あるのよ」と、ゑいじうさんが、出して下さいました。
しかも、お写真撮ってもいいとのことだったので、撮らせて頂きました♪

午年からはじまって、今年の猪まで。
毎年、12月にスズキコージさんの原画展を行い、
そこで、スズキコージさんが直筆で干支の絵を描いて下さいます。
少しずつ微妙に違った、その原画を、
ご希望の方は5,000円で購入することができます。

「じゃあ、毎年、凄い人気なんじゃないですか?!」
「そうなの。毎年買う方もいらっしゃるし、ご家族や
 その干支だからと頼まれて、買う方もいらっしゃいます」

確かに、この干支の絵は、色もいろいろ華やかで、
パワーがあって、見てるだけでも、元気になるというか、
これは欲しくなるだろうなと納得です。

「ゑいじうさんは、スズキコージさんの大ファンで、大好きで、
 それで、毎年、この干支の原画をもらえて、嬉しいですね*
 感激じゃないですか?!」
「そうなの。不思議とね、スズキコージさんのパワーなのか、
 この絵を飾ると、一年、とてもいい年になるのよ」
と、嬉しそうなゑいじうさん!

話を聞いてて、また、絵を見せて頂いて、
わたしもありがたい気持ちでいっぱいになりました。

スズキコージさんの持ってる力もそうだと思うんですが、
ゑいじうさんの普段からの、お心、感謝のお気持ちが、相乗効果をもたらし、
守り、支え、励みになっているんだろうなと感じました。

カレンダー展は、12月8日(土)17時まで。
12月10日(月)から24日(月)まで、スズキコージさんの
「かさぶたってどんなぶた」絵本原画展が開催されます。
そして、今年も、来年の干支(ねずみ)を賀状として、
画廊内で即興で描いて下さいます。

このレポートを読んで初めて知った方も、毎年行ってるわよという方も、
どうぞ、お気をつけて、楽しんで行ってらして下さい。
ちてなは丑年なので、再来年にお伺いしようと思ってます*

会場には、投票箱がありました。投票箱の外側には、
それぞれの作家さんの思い思いの言葉や絵が記されてありました。
限られた日数で展示された、作家さんが作った来年のカレンダーたち。
いらしてたお客さまがおっしゃってました。

「こんなに、みんな、一生懸命作ってくれて、
 全部買ってあげられないのが、ほんとに申し訳ない」

頭が下がる思いでいっぱいです。
そして、わたし自身も、いろいろな「気付き」がありました。
コーヒー&ギャラリーゑいじうさんに、集まった作家さんたち。
皆さん、いろいろなフィールドでご活躍・切磋琢磨されていることと思います。
また来年も、新たな気持で、御自身の暦(こよみ)を築いていけますように。
どうも、ありがとうございました!


■コーヒー&ギャラリーゑいじう
 http://www.eijiu.net/
 東京都新宿区荒木町22-38 TEL 03-3356-0098
 都営新宿線曙橋駅より徒歩3分
 東京メトロ丸ノ内線四谷三丁目駅より徒歩7分

2007年12月 2日 (日)

【杜の奏】花ぽかぽかさんで、はしもとちえさんポストカード展示

はしもとちえさんのポストカードを、
東京都武蔵野市の、花ぽかぽかさんで、展示販売しています!

花ぽかぽか  東京都武蔵野市緑町1-4-4  
電話 0422-55-0075 AM10:00~PM7:00
定休日・木曜(月末木曜のみ営業) JR三鷹駅より徒歩15分 
http://www.hanapokapoka.com/

※駅からバスもありますが、歩いていけますよ。
北口から中央通りというバスも走る大きな通りをまっすぐ行って、
武蔵野中央交差点で左折。ブックオフが見えると、
西久保3交差点なので、右折するとすぐです。

ご夫婦ではじめて4年の「花ぽかぽか」さん。お店の加藤亜樹子さんが
ちえさんのポストカードを気に入って下さり、置いて頂けることになりました。

人気は、ワンコインで手軽に買ってもらえるミニブーケや、小さいフラワーアレンジメント。
お花を身近に感じてもらいたいそうです。

和風な感じが、落ち着きます~♪

加藤さんは、薔薇が大好きだそうで、色も種類も豊富にあります。

お客様ひとりひとりに、買われたお花の説明の紙をお渡しされてました。
これは、少しでも長く楽しめるアドバイスをまとめているそうです。

買っても枯れたらオシマイ…ではなく、どんな性質で、どうすると長持ちするのか。
そういった御話しが丁寧に頂けるのは、嬉しいですし、ありがたいです☆

この時期、クリスマスリースの作成のご依頼がありましたら、

好みやご希望に合わせて一緒にお作りすることができるそうです。
予算等は、応相談。三鷹市周辺は、送料無料で配達可能。
お花の贈り物などお考えでしたら、ぜひ、花ぽかぽかさんにおたずね下さい♪

早速、ちえさんのポストカードを展示くださってます♪

花ぽかぽかさんのお花と一緒に、ちえさんのポストカードも、
どうぞ宜しくお願いいたします~☆


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