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久保田英津子さん個展「窓辺に猫とふわふわ」
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9月3日(水)、銀座のボザール・ミューさんで、開催された、
久保田英津子さんの個展「窓辺に猫とふわふわ」を見て来ました!

久保田さんは、高円寺の猫の額さんで見つけた個展のDMに一目ぼれし、
初めて知りました。6月に開催された、銅版画展のDMだったのですが、
残念ながら、その時は行けなかったので、今回は絶対に行くぞ♪と決めてました!
わたしは、銅版画は、長谷川潔さんが好きで、
洋画では、アンリ・ルソーや、マグリットが好きなんですが
久保田さんも、ルソーやマグリットがお好きで、
長谷川潔さんの展覧会を見に行かれた事があるそうです!嬉し~いっ☆
そ・し・て、なんといっても、わたくし、雲が大好きです。
小さい頃から、車の中で、ずっと雲を見ていました。
雲は飽きない。いつまででも見ていられます。
個展のテーマの中に、「ふわふわの雲」が入ってます!
絶対楽しそうだぞ☆ワクワクしながら、向かいました!
銀座は2回目。暫し迷子になりながらも、なんとか辿り着きました。

入ってすぐ、ドアを開けて一番最初に目に入った、「雲の樹の窓」
すごーーくインパクトあります!もう、ぱっと、すぐ赤いジョウロに目が行き
「かわいい・・・♪」と思って目を上げれば、アーチ型の窓辺に植木と雲ですよ!
雲・・・なのか、雲の樹を育てているのか。
ミャーン(この猫ちゃんです)の頭の上の葉っぱと、その斜め右下にある、
植物の緑色がまたいい~!!そして、この壁の質感がいい!
入って一瞬で「久保田さんのミャーンワールド」に突入です*

「ねこさん-言う-」赤い窓の扉が素敵。
手前の洋風コンクリート(?)の質感が本物みたい!
こちらの猫ちゃんは、チビロちゃんだそうです。
奥の細長い窓に、細長い木。その下の椅子。うわ~全部好き!
オレンジ色の紙電話で何か話してるようです。赤い線の先は・・・?

「ねこさん-聞く-」こちらは、ミャーンが紙電話を耳にあてて聞いています。
こちらも、手前の洋風コンクリート(?)の質感が素敵!
奥のアーチ型の窓に、丸い木。こういう変化が楽しいです。

「深呼吸っ」赤い窓を開けて、ミャーンの真正面の表情が清々しいです。
澄んだ空には、雲が泳いでいるでしょうか。
相変わらず、下の洋風コンクリートがいい具合です。

「窓辺にて・・・」う~ん、こちらもいいですねー。
こうしてみると、連作のようです。ひとつにまとめてみたいです。
四角い窓辺で、木が見えて、ちゃんと雲が流れていて、
赤い三角お屋根の建物見えつつ、水色のカップで珈琲でも飲んでるのでしょうか。
ここまで見てきて、久保田さんの絵の中のバランス、好きです。
計算しつくされているような、計算されていないような、
どれひとつ欠けてもならないような。
窓も木も雲もさりげなくお話しの中の一員として生きている感じがします。

「夜のかけら」これまた、わたしの好きな要素がたっぷりです。
三角型アーチ(とんがり鉛筆型)の窓が三つあって、机の上に
リボンのついた杖。これで月を呼んだのかしら。
ミャーンの手にはガラスの容器が。その中には、月?!
でも、三日月はでているので・・・月の欠片?!相棒?
壁の青紫色の質感と、床の青緑色と、影。ぜんぶ好き~♪

「夜のかけら」はああ~これまた、どれも好きです!
三日月でしょう、黄色と茶色の洋風の壁の質感の具合。
丸いアーチ型の窓辺には、ミャーン。
上の小さなランプが三角系っぽくて、そのしゅっとした感じもいい。
外にある緑の植物も、静かな夜を想像させてくれる。
なんといっても、ミャーンの手にある、紫色のワイングラスがたまりません!!
それも、ぷっくりしたのじゃなくて、しゅっとした形なのがいい☆
なんで、こんなに、どこも好きなんでしょう。酔いたい気分になってきました*

「月明かりの窓」チビロちゃんです。
三日月、半月から少し膨らんだ、お月様に照らされた青い夜。
窓というか、ドアというか。なにかの世界からの出入り口でしょうか。
でてきたばかりなのかな。それとも、これから行こうとしているのかな。
どちらにしても、怖くないのは、下にある、おとぎの国に咲いていそうな、
小さなピンクのお花の存在かしら。可憐な存在感です。

「夏の青色々」うわ~。こちらは、バカンスでしょうか!
金縁、藤色の額が爽やかです。エーゲ海の建物みたいな、質感の壁と、
この窓型が四角なんだけど上だけ丸いアーチでかっこいい。
深い紺碧の海ともくもくの雲。神話みたいです。
透明のボトルや瓶が、なんだかギリシャ風。
(すべてわたしの想像です。実際の外国には行ってませんw
 多少ずれてても笑って許してくださいw)
左の植物が、これまた「夏」の感じがして、
はあ~♪南フランスにバカンスとか行きたくなってきますw

「黄色の窓辺」こちらは、ぱっと見てゴージャス!
金色の窓辺ですよ。四角い窓で、細長い格子が入ってて。
間から見える、細長い雲。下の窓枠に座ってるミャーン。
クッションとタオルが寛いでる感をかもし出してて。
左下はおやつかしら。右下にある細長い花瓶と、植物。
このお部屋の中は、ゆったりと、ミャーンのお城なのがわかります。

おっと、こちらは、動きがございますね。飛び出てきましたよ、
赤い三角お屋根の窓から、ジャックと豆の木みたいなのがw
指揮棒を振っている、ミャーン。こんなことがあっても、
ぜんぜん、ウェルカムだよね♪題名は「にょきにょき」でした*

「雲の樹」う~ん。この壁の質感、ほんっといいですぅ。。
コンクリート打ちっぱなしの窓辺に、小さな建物と木が2本。
真ん中に植木。植木の上には・・・雲。はて?雲が生えてる??
ミャーンが、雲と木に背を向けている間に、雲の樹が成長してたりして、
ちょっとおとぼけチックに感じました。

「空の切れ端」」こちらも、ものすごく、大好物ばかりですw
え~なんていえばよいのかわかりませんが、かなり特徴のある窓で(笑)
透明で、斜めに雲が走って、もしくは泳いでいます。
斜めに雲が悠然と泳ぐのは、イルカが海を群れで泳いでるみたいで好きです。
左側にある、木の小さな棚。この棚、すごく気になる~♪
右側にあるピンクの花瓶には、緑の草が。ピンク色って所がまた好き。
そして、チビロちゃんの手の中に、ハウス型透明の箱。
その中には雲の切れ端がひとつ。こういうの、めちゃくちゃ好き~!

空を流れる雲をつかみたい、触りたい、持って帰りたい、何度思ったことか。
たとえ期限付きでもいいよ、手元に置きたいな~。だめかな。
儚い夢がここで実現されています。わたしの夢の欠片が、ここにあります。

「秋のある日」こっこれも、また、好きな部分がいっぱいですよ~☆
美味しそうなクロワッサン型の三つの雲。細長い木2本。
丸い台の上のミャーンは、手に四角い小さな箱を持っていて、
そこには小さな葉っぱが・・・!
右手前から、斜め奥へと延長線上に置かれる四角い箱。
その先は、細長い木。逆に右側の奥は、丸い木とサーカス?
ドラマすぎる・・・!こういうの、大好きだわ~♪

「空への路」あああ~!このシチュエーションも好きです!!
雲に、はしごをひっかけて、乗ろうとしているのかな?
わたしも、はしごを使って雲の上から月に登ろうとした夢を見たことがあり、
いつかその夢の状況を絵に描きたいと思っているのですが、
まさに、こちらの絵は、雲に乗れちゃいそうですよね♪
でも、はるか遠くにも見えるし、近くにも見える。
なんにしても、お茶をいただきながら、ぽ~っと、いつまでも見ていたい1枚です。
ちょうど、展示の照明が写りこんでいますが、いい具合じゃありません?*

「晴れ所により雨」いや~。やられました。
とうとう、雲の樹が雨を降らしました。育成、成功です(笑)
というのは、冗談ですが、わたしがまさに夢見てた、
雲を掴んで、もって帰って、自宅に置いといて、友達になって、
雨を降らせたり雷を起させたり、雲本人の意思でさせてあげたい、
と思っていたことを、絵の中で見せてくださいました!
いいなー!!!憧れのまなざしです。目がはぁとです♪
ミャーンの「あらら、雨降っちゃった」という表情。
空にいる雲たちも、あらあらと見ているようです。
向こうに見える赤い三角お屋根の建物。小さな花達。
右奥の背の高い木。みんな、これから、次の展開がはじまりそうです。

エッチングも、味があってお洒落です~。空に向かう木のお城。
雲とお話ししているようです。題名は「塔の樹」。

「らくがき」ん?らくがきなの?地中にお城があるのかと思ったw
土の中って、空と同じように、どこまで続いているか謎ですよね。
ずっとずっとずっと掘ったら、違う世界に繋がるんじゃないか。
そんなこと考えたりしたことありませんか?

「冬の始まり」窓に降る雪がとても印象的です。地面のチェス版みたいな、
白黒模様が、こちらがまるで違う世界のようで不思議な感じがします。

「雲の樹 エッチング」う~ん。すごく好きです。雲の樹を抱えています。
植物や木々が点在し、家が見えます。遠くの山からハシゴが伸びています。
もしかしたら、ここでは、誰でも、あのハシゴを登れば、雲がつかめるのかもしれない。
つかんだ雲を、あの家で、苗木にしてくれるのかもしれない。
この絵から、この展示会の「窓辺に猫とふわふわ」が生まれたのかもしれない。
ノスタルジックな雰囲気に、白い雲の存在がひときわ目立っています。

いや~今回、好きな絵がいっぱいでした!ほぼ全部なんじゃないかという勢いです。
久保田さんとは初ご対面でしたが、お茶をいただいて、ゆったりお話しできました♪
久保田英津子さんは、美大を出た後、文房具メーカーに就職されます。
グリーディングカードなどで、イラストを描けるものと思っていたのですが、
できなかったため退職。その後、同時期に辞めたイラストレーターのお友達から、
皆でグループ展をしましょう!とお誘いを受け、会社から解放されたし、
好きなものを描こう!実家に猫が2匹いたので、猫を描こうと決めたそうです。

その後、やっぱり絵を描くのが好きで、猫がいいなと思っていたところ、
猫専門の画廊があるよと教えられます。行ってみたらと言われ、
絵を持参して行ってみたのが、この、ボザール・ミューさんでした。
こうして、10年以上、グループ展や個展活動をされてきたそうです。

「のんびりと描いてきて、今回、
 ボザール・ミューさんで6回目の個展になります。
 今回は初めてテーマを決めて、それに沿った作品を展示しました。
 エッチングの『雲の樹』ができたとき、このカラー版を描きたいと思ったんです」

久保田さんの原画、個展を拝見するのは初めてだったのですが、
建物の壁がとても印象的で、すごく質感がでてて、
ヨーロッパ、イタリアみたいだなーと思いました。
すると、久保田さん、
「洋風がすきなんです。ヨーロッパ好きです。イギリスに行ったことあります」
とのこと。そうだったんですね~納得しました!

「マグリットは好きです。ぺタッとしてるけど、奥深い。
 身近にあるものを使って、シュールにする。
 身近なものを切り取って、変な空間にする。
 立ってるだけでシュールだったり」

シュールといえば、久保田さんの描く猫の「ミャーン」には
頭に葉っぱが生えていますが、これはどこから生まれたのでしょうか?

「実家で飼ってるミャ―の、ひげが落ちてたのを見つけたんです。
 そのひげを、『妖怪アンテナ』って、頭にさしたんです。
 それを見てるうちに、頭の上のひげが双葉になりました。
 機嫌がいいとぴーんとなったり、機嫌が悪いとへたったりする、
 成長したりしなかったり、芽が出るかもしれない、
 進化する象徴として、ミャーンの頭に乗せてみました。
 でも、この双葉が伸びて欲しいような、欲しくないような、
 不変性が好きですね。」

確かに、猫のミャーンは、年齢不詳であり、
有名なドラえもんやサザエさんのように
一生年をとらない、大人にならないイメージがあります。
この頭の上の双葉がどうなるのか、ずっとこのままなのか、
どちらともとれるところが、見てるだけで、ワクワクしてきます。

ところで、久保田さんの描く猫ちゃんは、とても目が特徴があります。
はまぐり形というんでしょうか。そして、目の色が深い青緑といいますか、
とても綺麗で好きです。また、白いひげがとっても長くて目立ちます。

「猫のひげ3本は一番最後に描きます。
 耳毛、眉毛、ひげ、サインの順です。
 このときは、誰も声をかけてきません。
 集中して描きたいので、誰にも話し掛けて欲しくないのが、
 じゅうぶん、家族に伝わっているようです。

 目は、表情が決まるので、描いてる最中、
 段階で変えていきます。猫の顔が一番大事ですからね。」

猫ちゃんのひげに力を入れていると知って、なるほど納得です!
それにしても、猫ちゃんの、無表情であり、
笑う寸前にも見える、うるうるした瞳が、やっぱりたまらないです。

今回の個展のテーマのひとつの雲。
クロワッサンのような細い雲や、もこもこと本物みたいな雲。
雲にもパターンがあるようですが・・・。

「この絵には、この雲にしようと、その都度決めています。
 雲って、ふわふわしてて、ぼーっと見ていたいです。
 自由で、まるで猫みたいですよね。
 猫みたいにご飯食べさせなくてすみますけど、
 たまに雨を降らしますけど、ずっと見てても飽きないし。
 わくわく楽しくなってくる。嫌な気持ちにならないですよね」

雲を猫みたいとおっしゃる方ははじめてで、面白いなあ☆と思いました。
わたしも、雲が大好き!空を見て、雲が元気だと嬉しかったりします。
小さい雲が束になって集団で流れていたり、
細い天の川のように、こまぎれになって、流れていたりすると、
どうしたのかな?なんかあったかな?と思います。
雨上がりや台風が去った後の雲なども、見ると、
抜けたんだねー、ごくろうさまーと思います。
今にもこれから雨が降りそうなときの移動する雲の速さは、
見てるだけでドキドキワクワクします。(すみません、雷、好きなんです。)
夜空に浮かぶ大人しい寝てる静かに漂う雲も好きです。
雲は、ほんとうに、魅力的。心を無にしてくれる。
それなのに、決してずっと同じじゃない。
いつだって、動いて変っていってしまう。
だからこそ、つかみたいのかもしれません。

「もうひとつのテーマの、窓のモチーフというのは、
 画面にした時点で、窓の奥の手前の世界というか、
 空間を切り取った状態の中に、窓の向こう側の違う空間との
 二重の隔たりができるのが好きです」

確かに、絵という額の中の世界は、ひとつの世界ですが、
その絵の世界の中に窓があって、その奥にもうひとつ世界があるとなると、
見てるわたし達は、ふたつの世界を見ることになります。
果たしてそこが同化してるのか異空間なのか錯覚なのか、
うきうきと好奇心で見つめていても、気を抜けば迷ってしまいそうです。
そこがまたいいんですけどね。

久保田さんの絵は、雲も窓も素敵ですが、木、お花といった植物も
とてもポイントが高い印象に残るものなのですが・・・。

「わたしは、植物はリアルに描けないんです。描いているけど、
 自然物として描いてるので、実際なんていう花なのか、わかりません。
 植物のリアルさを出すのではなく、
 無機質じゃない、あたたかみを絵の中に取り入れたいのです」

絵の中にいる猫以外は、窓、椅子や箱、机といった物体、建物だったりします。
月、空、雲は手が届かない自然で、どちらかというと、遠い神秘的な存在です。
ところが、植物、花は同じ地面にいる、同じ目線のいきものです。
そこに植物があるだけで、実際の現実の世界という感じがしますし、
身近であり、共に四季を過ごす仲間としての草花、植物の存在は、
見てるだけで、勇気や励まし、やさしい気持ちをもたらしてくれるんですね。

「わたしは、わたしのやりたいことをやる、
 マイペースなので、淡々と好きなものをベースに
 1年に10枚くらいづつ、あきずに描き続けています。

 とても感覚的に、これを置いてこうしよう、ここにこれを置いちゃおうと、
 最初に描きたいものをドーンと描いていますが、
 わかってくれなくてもいいわ、わたしはこれが描きたいのよと、
 なんの技術も無く、効率良く描けないので、時間がかかって、
 でも、しつこく描いてるうちに10年経ってました。

 のんびりと、描きたいものを描いています。
 わたしの絵を好きな人が買ってくださったら嬉しいです。
 絵は、決して安いものじゃありません。
 最初は、こんなに高くていいのかなと不安にもなりました。
 でも今は、共感してくださる方がいたら、とても嬉しいです」

久保田さんは、きっと丁寧に慎重にゆっくり時間をかけて
大事に描かれる方なんだと感じました。
わたしは、絵の中の描いていないまっしろな余白も、額も、
すべてが「その作品」だと思って見ています。
ひとつひとつ、細かい部分、脇役、小物、背景、
目には見えない間合いにも、全部役目があって
意味があってそこに存在していると思っています。
目で見えるものを意識しながら、
目に見えないものを感じ取れる可能性が、
そんな種がいっぱいの久保田さんの絵は、
好きになった人には、たまらないだろうなと思いました。

「絵は、描いて、他の方に見て頂いた時点で、
 作者の意図からはなれるものです。
 自分と100%同じに思う人は、 いないと思います。
 ある人はおもしろい、でもある人は違う意見がある。
 見方、フィルターも人それぞれ違うんです。
 窓を描いていても、窓の向こうでどんな想像をするかは
 人それぞれです。自分の思った通りじゃなくても、
 そうか、こんな見方があるのかと勉強になります。
 押し付けないことですね。

 よく10年もやってて、変化無くて飽きないの?と聞かれますが、
 自分で全然あきないんです。描こうと思っていて、
 描いていないもの、描ききれいないものがたくさんあって、
 引き出しが何個もあればいいんですけどね。まだ手一杯なんです。
 猫を描いて、見てくれる人がいるのが嬉しい。
 自分の絵を好きな人に見てもらうことが一番ありがたいです。
 ボザール・ミューさんに巡り会ってなかったら、
 描いていなかったかもしれません。
 遅筆で不器用ですが、こんな自分は変えられないんです。
 今、自分が描けるもの、描きたいものを描いていきたいです」

まだまだ描きたいものがたくさんある。
なんて、頼もしいお言葉でしょう!嬉しくなってきました*
是非、久保田さんには、このまま、描き続けていってもらいたいです☆

「絵を描くことは、自分の消化。昇華でもありますね。
 自分がやりたいこと、描きたいものを絵に表しています。
 雲は変化するものです。その一瞬の状況を切り取って描きたい。
 一番、ここがいいと思った、自分のフィルターを通して
 好きな空間を描けることが、とても楽しいです」

一瞬の状況を切り取って描きたい。
久保田さんのお話を聞いてて、思い出しました。
カメラを持っていて、気持ちのいい雲を見つけた時、あの雲を映したい!
いちばんいい雲を映したくて、夢中になってシャッターを押します。
でもなぜか「あ、これ、いい!」と思った、その瞬間より一歩遅いのです。
雲はそ知らぬ顔で去っていきます。待ってくれるはずがありません。
わたしの目に映る、雲の一番好きな瞬間は、
カメラを通した時には、既に無くなっていました。
でも、絵は違います。
瞬間という永遠の変らない時間が、
描き手の方によって映し出されてゆくのです。
そして、その絵を見たわたし達は、自分の時間で
その絵を解凍できるのです。自分の速さで、
自分の温かさで、自分の気持ちでみることができます。
絵って・・・「果てしない」ものなんですね。

最後に、ボザール・ミューの宮地さんに少しだけ、お話伺ってきました。
わたくし、知らなかったのですが、ボザール・ミューさんは、
1984年OPENの、日本・銀座で最初の猫専門画廊だそうです!

「猫専門にしたのは、狭く深く、通り一遍じゃなく、
 猫の面白さをいろんな作家さんに料理してもらいたかったから。
 猫はいかようにも表現できる、広くて深いものです。
 1週間交代で展示会をしていますので、毎週、違った猫に会えます」

銀座は二度目なんですと話したところ、普段どこに行ってるの?と
聞かれたので、高円寺の猫の額さんです(^^ゞと返すと、

「猫の額さんは、DMの作り方が、写真に力を入れてるようで、
 そういうお仕事をなさってた方なんじゃないかしら」
と、褒められたようです。嬉しい~♪やったね、木村さん!(笑)

「アートというのは、現実から切り離して、
 違った環境で、日常生活を忘れてみるものです。
 銀座は来やすいですから、いつか来よう、来たいと思っていた方が
 遠方でも地方からお越しくださいます。嬉しいことです。
 銀座に来たら、うちに来るという方も多いです。
 それだけ、いいものを探そうと丹念に見て下さるので、
 わたしたちが気がつかない、知らない魅力を拾い、
 これだ!と思うものを探し出します。
 他の人はどうあれ、わたしはココが好きなんですと、お話しくださいます。
 自分だけが見つけた魅力を発見できる、
 出会えるということは、素晴らしいことです。
 久保田さんは、2年に1回の個展なんですよ。それだけ綿密なんです」

うわうわ、なんだか息をするのも忘れて聞き入ってしまいました。
すごく短い時間にかなりいいお話を頂戴しました。
さ・・・さすが、銀座の老舗画廊ですね!是非また、来ようと思います!
久保田さんは、実に2年ぶりの個展だったんですね。
いいときに見れた・・・!わたし、このタイミングで久保田さんの展示会を
始めて見ることが出来て、大変ラッキーだったと痛感しました!

ボザール・ミューの宮地さん、どうもありがとうございました!

それにしても、久保田さんとは、絵のお話しをしていて、
止まる事がなくて、多分、いつまででもエンドレスに話せたと思います*
そのくらい、見れば見るほど、ここが好き~♪がいっぱいで、
「いつまでもいたい・・」と、まるで、雲を何時まででも眺めていたい、
子供の時のようにひたってしまいました。

わたしは、子供時代、雲を眺めては、あの雲に乗って何処に行きたい、
あっちの雲に乗って何処に行こう、と、想像を膨らますのが癖でした。
大人になってからも、たまにあって、竜の形をした雲や、
たつのおとしごの形をした雲を見たとき、すごくすごく嬉しくて
夜寝る前に雲に乗って伝えたい人の家に行く想像をしたものです。
また、会えない家族や身内を思って申し訳ない時は、
夜の雲に乗って、そっと寝ている相手を見に行く想像もします。
雲は・・・わたしにとって、想像上の移動手段であり、
雲に乗れば、何処にでも行けると信じてるものなのです。

その雲を、触れたい、掴みたい、持ち帰りたい、
家のなかで羊のように放して遊ばせて、雷鳴らせたり、
雨を降らせて一緒に遊びたい、そんな空想をする人間です。
その雲を、雲の樹として育てることができる、
そんな絵を見たのは初めてだったし、嬉しかったです。
雲を閉じ込めたい。四角い箱に入れて、手のひらで眺めたい。
そんな夢のようなことも、絵ではチビロちゃんが見せてくれました。

わたしは、雲の上をあちこち飛び回って好きなところに行くように、
久保田さんの絵の世界を、あちこち好きに飛びまわれるのでした。
いつまでも、いつまでも、そこにいたかった。
ほんとに・・・うっとりと、夢の世界でした。

このレポートを書いていて、思い出したことがあります。
わたしの子供時代の夢は、
「絵描きになって、日本中を旅すること」でした。

いろんな地方で、目の前に広がる景色や、
いいなと思った瞬間や出来事を絵に描きたい、留めたい、
それを見た、誰かが、喜んでくれたら嬉しい。
自分がいいなあと思った、素敵だなと感じたことに対して
ちょっとでも「そういうのってあるよね」
「こんなこと(人・景色)もあるんだね~!」
と思ってもらえたら、たった一人でも共感してもらえたら、嬉しくて。

だから、にこにこネットのスローガンも
「笑顔で繋がる夢や希望 探しに行こう にこにこネット」にしました。

残念ながら、わたしは絵描きとして何かを皆さんにお伝えすることはできませんが、
今更ながらに気がついたのです。わたしは、じゅうぶん、
取材を通して、日本中を旅してるんだということを。

なにかしらの思い、伝えたいこと、表現したいことを形にした皆さんの展示会、
個展、作品展などを、わたしは雲に乗ってはいないけど、
こうして鑑賞することができ、お話しを伺ったりしています。
作家さんのお話や、作家さんの夢や希望を作品から感じ取って、
展示会を見て「きてよかった」と思った感想とともに
こうしてレポートで皆さんにお伝えすることができます。

このレポートを読んだ方の中で、誰か一人でも笑顔になって下さるのなら。
わたしは、これからも、いろんなところに行こう。
はじめてみる、一期一会の眩い光景を、お届けしよう。
10年経っても、あきない!まだまだ行きたい所がたくさんあります!
10年後にもそう胸を張って言おう!改めてそう思いました。

こんなことに気がつけたのも、
久保田さんの絵を見ることができたからだと思います。
久保田英津子さん、ほんとうに素敵な個展でした。
鑑賞する事ができて嬉しかったです。どうもありがとうございました!


 

●久保田英津子さんHP チョコルーム
http://chokoroom.ciao.jp/

●ボザール・ミュー
http://home.catv.ne.jp/hh/mieux/
  東京都中央区銀座7-5-15 銀座蒲田ビル4F
  画廊事務所 03-3571-0946
  JR・地下鉄新橋駅、地下鉄銀座駅B6出口よりともに徒歩約5分

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