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2007年9月27日 (木)

久保田英津子さん個展「窓辺に猫とふわふわ」

9月3日(水)、銀座のボザール・ミューさんで、開催された、
久保田英津子さんの個展「窓辺に猫とふわふわ」を見て来ました!

久保田さんは、高円寺の猫の額さんで見つけた個展のDMに一目ぼれし、
初めて知りました。6月に開催された、銅版画展のDMだったのですが、
残念ながら、その時は行けなかったので、今回は絶対に行くぞ♪と決めてました!
わたしは、銅版画は、長谷川潔さんが好きで、
洋画では、アンリ・ルソーや、マグリットが好きなんですが
久保田さんも、ルソーやマグリットがお好きで、
長谷川潔さんの展覧会を見に行かれた事があるそうです!嬉し~いっ☆
そ・し・て、なんといっても、わたくし、雲が大好きです。
小さい頃から、車の中で、ずっと雲を見ていました。
雲は飽きない。いつまででも見ていられます。
個展のテーマの中に、「ふわふわの雲」が入ってます!
絶対楽しそうだぞ☆ワクワクしながら、向かいました!
銀座は2回目。暫し迷子になりながらも、なんとか辿り着きました。

入ってすぐ、ドアを開けて一番最初に目に入った、「雲の樹の窓」
すごーーくインパクトあります!もう、ぱっと、すぐ赤いジョウロに目が行き
「かわいい・・・♪」と思って目を上げれば、アーチ型の窓辺に植木と雲ですよ!
雲・・・なのか、雲の樹を育てているのか。
ミャーン(この猫ちゃんです)の頭の上の葉っぱと、その斜め右下にある、
植物の緑色がまたいい~!!そして、この壁の質感がいい!
入って一瞬で「久保田さんのミャーンワールド」に突入です*

「ねこさん-言う-」赤い窓の扉が素敵。
手前の洋風コンクリート(?)の質感が本物みたい!
こちらの猫ちゃんは、チビロちゃんだそうです。
奥の細長い窓に、細長い木。その下の椅子。うわ~全部好き!
オレンジ色の紙電話で何か話してるようです。赤い線の先は・・・?

「ねこさん-聞く-」こちらは、ミャーンが紙電話を耳にあてて聞いています。
こちらも、手前の洋風コンクリート(?)の質感が素敵!
奥のアーチ型の窓に、丸い木。こういう変化が楽しいです。

「深呼吸っ」赤い窓を開けて、ミャーンの真正面の表情が清々しいです。
澄んだ空には、雲が泳いでいるでしょうか。
相変わらず、下の洋風コンクリートがいい具合です。

「窓辺にて・・・」う~ん、こちらもいいですねー。
こうしてみると、連作のようです。ひとつにまとめてみたいです。
四角い窓辺で、木が見えて、ちゃんと雲が流れていて、
赤い三角お屋根の建物見えつつ、水色のカップで珈琲でも飲んでるのでしょうか。
ここまで見てきて、久保田さんの絵の中のバランス、好きです。
計算しつくされているような、計算されていないような、
どれひとつ欠けてもならないような。
窓も木も雲もさりげなくお話しの中の一員として生きている感じがします。

「夜のかけら」これまた、わたしの好きな要素がたっぷりです。
三角型アーチ(とんがり鉛筆型)の窓が三つあって、机の上に
リボンのついた杖。これで月を呼んだのかしら。
ミャーンの手にはガラスの容器が。その中には、月?!
でも、三日月はでているので・・・月の欠片?!相棒?
壁の青紫色の質感と、床の青緑色と、影。ぜんぶ好き~♪

「夜のかけら」はああ~これまた、どれも好きです!
三日月でしょう、黄色と茶色の洋風の壁の質感の具合。
丸いアーチ型の窓辺には、ミャーン。
上の小さなランプが三角系っぽくて、そのしゅっとした感じもいい。
外にある緑の植物も、静かな夜を想像させてくれる。
なんといっても、ミャーンの手にある、紫色のワイングラスがたまりません!!
それも、ぷっくりしたのじゃなくて、しゅっとした形なのがいい☆
なんで、こんなに、どこも好きなんでしょう。酔いたい気分になってきました*

「月明かりの窓」チビロちゃんです。
三日月、半月から少し膨らんだ、お月様に照らされた青い夜。
窓というか、ドアというか。なにかの世界からの出入り口でしょうか。
でてきたばかりなのかな。それとも、これから行こうとしているのかな。
どちらにしても、怖くないのは、下にある、おとぎの国に咲いていそうな、
小さなピンクのお花の存在かしら。可憐な存在感です。

「夏の青色々」うわ~。こちらは、バカンスでしょうか!
金縁、藤色の額が爽やかです。エーゲ海の建物みたいな、質感の壁と、
この窓型が四角なんだけど上だけ丸いアーチでかっこいい。
深い紺碧の海ともくもくの雲。神話みたいです。
透明のボトルや瓶が、なんだかギリシャ風。
(すべてわたしの想像です。実際の外国には行ってませんw
 多少ずれてても笑って許してくださいw)
左の植物が、これまた「夏」の感じがして、
はあ~♪南フランスにバカンスとか行きたくなってきますw

「黄色の窓辺」こちらは、ぱっと見てゴージャス!
金色の窓辺ですよ。四角い窓で、細長い格子が入ってて。
間から見える、細長い雲。下の窓枠に座ってるミャーン。
クッションとタオルが寛いでる感をかもし出してて。
左下はおやつかしら。右下にある細長い花瓶と、植物。
このお部屋の中は、ゆったりと、ミャーンのお城なのがわかります。

おっと、こちらは、動きがございますね。飛び出てきましたよ、
赤い三角お屋根の窓から、ジャックと豆の木みたいなのがw
指揮棒を振っている、ミャーン。こんなことがあっても、
ぜんぜん、ウェルカムだよね♪題名は「にょきにょき」でした*

「雲の樹」う~ん。この壁の質感、ほんっといいですぅ。。
コンクリート打ちっぱなしの窓辺に、小さな建物と木が2本。
真ん中に植木。植木の上には・・・雲。はて?雲が生えてる??
ミャーンが、雲と木に背を向けている間に、雲の樹が成長してたりして、
ちょっとおとぼけチックに感じました。

「空の切れ端」」こちらも、ものすごく、大好物ばかりですw
え~なんていえばよいのかわかりませんが、かなり特徴のある窓で(笑)
透明で、斜めに雲が走って、もしくは泳いでいます。
斜めに雲が悠然と泳ぐのは、イルカが海を群れで泳いでるみたいで好きです。
左側にある、木の小さな棚。この棚、すごく気になる~♪
右側にあるピンクの花瓶には、緑の草が。ピンク色って所がまた好き。
そして、チビロちゃんの手の中に、ハウス型透明の箱。
その中には雲の切れ端がひとつ。こういうの、めちゃくちゃ好き~!

空を流れる雲をつかみたい、触りたい、持って帰りたい、何度思ったことか。
たとえ期限付きでもいいよ、手元に置きたいな~。だめかな。
儚い夢がここで実現されています。わたしの夢の欠片が、ここにあります。

「秋のある日」こっこれも、また、好きな部分がいっぱいですよ~☆
美味しそうなクロワッサン型の三つの雲。細長い木2本。
丸い台の上のミャーンは、手に四角い小さな箱を持っていて、
そこには小さな葉っぱが・・・!
右手前から、斜め奥へと延長線上に置かれる四角い箱。
その先は、細長い木。逆に右側の奥は、丸い木とサーカス?
ドラマすぎる・・・!こういうの、大好きだわ~♪

「空への路」あああ~!このシチュエーションも好きです!!
雲に、はしごをひっかけて、乗ろうとしているのかな?
わたしも、はしごを使って雲の上から月に登ろうとした夢を見たことがあり、
いつかその夢の状況を絵に描きたいと思っているのですが、
まさに、こちらの絵は、雲に乗れちゃいそうですよね♪
でも、はるか遠くにも見えるし、近くにも見える。
なんにしても、お茶をいただきながら、ぽ~っと、いつまでも見ていたい1枚です。
ちょうど、展示の照明が写りこんでいますが、いい具合じゃありません?*

「晴れ所により雨」いや~。やられました。
とうとう、雲の樹が雨を降らしました。育成、成功です(笑)
というのは、冗談ですが、わたしがまさに夢見てた、
雲を掴んで、もって帰って、自宅に置いといて、友達になって、
雨を降らせたり雷を起させたり、雲本人の意思でさせてあげたい、
と思っていたことを、絵の中で見せてくださいました!
いいなー!!!憧れのまなざしです。目がはぁとです♪
ミャーンの「あらら、雨降っちゃった」という表情。
空にいる雲たちも、あらあらと見ているようです。
向こうに見える赤い三角お屋根の建物。小さな花達。
右奥の背の高い木。みんな、これから、次の展開がはじまりそうです。

エッチングも、味があってお洒落です~。空に向かう木のお城。
雲とお話ししているようです。題名は「塔の樹」。

「らくがき」ん?らくがきなの?地中にお城があるのかと思ったw
土の中って、空と同じように、どこまで続いているか謎ですよね。
ずっとずっとずっと掘ったら、違う世界に繋がるんじゃないか。
そんなこと考えたりしたことありませんか?

「冬の始まり」窓に降る雪がとても印象的です。地面のチェス版みたいな、
白黒模様が、こちらがまるで違う世界のようで不思議な感じがします。

「雲の樹 エッチング」う~ん。すごく好きです。雲の樹を抱えています。
植物や木々が点在し、家が見えます。遠くの山からハシゴが伸びています。
もしかしたら、ここでは、誰でも、あのハシゴを登れば、雲がつかめるのかもしれない。
つかんだ雲を、あの家で、苗木にしてくれるのかもしれない。
この絵から、この展示会の「窓辺に猫とふわふわ」が生まれたのかもしれない。
ノスタルジックな雰囲気に、白い雲の存在がひときわ目立っています。

いや~今回、好きな絵がいっぱいでした!ほぼ全部なんじゃないかという勢いです。
久保田さんとは初ご対面でしたが、お茶をいただいて、ゆったりお話しできました♪
久保田英津子さんは、美大を出た後、文房具メーカーに就職されます。
グリーディングカードなどで、イラストを描けるものと思っていたのですが、
できなかったため退職。その後、同時期に辞めたイラストレーターのお友達から、
皆でグループ展をしましょう!とお誘いを受け、会社から解放されたし、
好きなものを描こう!実家に猫が2匹いたので、猫を描こうと決めたそうです。

その後、やっぱり絵を描くのが好きで、猫がいいなと思っていたところ、
猫専門の画廊があるよと教えられます。行ってみたらと言われ、
絵を持参して行ってみたのが、この、ボザール・ミューさんでした。
こうして、10年以上、グループ展や個展活動をされてきたそうです。

「のんびりと描いてきて、今回、
 ボザール・ミューさんで6回目の個展になります。
 今回は初めてテーマを決めて、それに沿った作品を展示しました。
 エッチングの『雲の樹』ができたとき、このカラー版を描きたいと思ったんです」

久保田さんの原画、個展を拝見するのは初めてだったのですが、
建物の壁がとても印象的で、すごく質感がでてて、
ヨーロッパ、イタリアみたいだなーと思いました。
すると、久保田さん、
「洋風がすきなんです。ヨーロッパ好きです。イギリスに行ったことあります」
とのこと。そうだったんですね~納得しました!

「マグリットは好きです。ぺタッとしてるけど、奥深い。
 身近にあるものを使って、シュールにする。
 身近なものを切り取って、変な空間にする。
 立ってるだけでシュールだったり」

シュールといえば、久保田さんの描く猫の「ミャーン」には
頭に葉っぱが生えていますが、これはどこから生まれたのでしょうか?

「実家で飼ってるミャ―の、ひげが落ちてたのを見つけたんです。
 そのひげを、『妖怪アンテナ』って、頭にさしたんです。
 それを見てるうちに、頭の上のひげが双葉になりました。
 機嫌がいいとぴーんとなったり、機嫌が悪いとへたったりする、
 成長したりしなかったり、芽が出るかもしれない、
 進化する象徴として、ミャーンの頭に乗せてみました。
 でも、この双葉が伸びて欲しいような、欲しくないような、
 不変性が好きですね。」

確かに、猫のミャーンは、年齢不詳であり、
有名なドラえもんやサザエさんのように
一生年をとらない、大人にならないイメージがあります。
この頭の上の双葉がどうなるのか、ずっとこのままなのか、
どちらともとれるところが、見てるだけで、ワクワクしてきます。

ところで、久保田さんの描く猫ちゃんは、とても目が特徴があります。
はまぐり形というんでしょうか。そして、目の色が深い青緑といいますか、
とても綺麗で好きです。また、白いひげがとっても長くて目立ちます。

「猫のひげ3本は一番最後に描きます。
 耳毛、眉毛、ひげ、サインの順です。
 このときは、誰も声をかけてきません。
 集中して描きたいので、誰にも話し掛けて欲しくないのが、
 じゅうぶん、家族に伝わっているようです。

 目は、表情が決まるので、描いてる最中、
 段階で変えていきます。猫の顔が一番大事ですからね。」

猫ちゃんのひげに力を入れていると知って、なるほど納得です!
それにしても、猫ちゃんの、無表情であり、
笑う寸前にも見える、うるうるした瞳が、やっぱりたまらないです。

今回の個展のテーマのひとつの雲。
クロワッサンのような細い雲や、もこもこと本物みたいな雲。
雲にもパターンがあるようですが・・・。

「この絵には、この雲にしようと、その都度決めています。
 雲って、ふわふわしてて、ぼーっと見ていたいです。
 自由で、まるで猫みたいですよね。
 猫みたいにご飯食べさせなくてすみますけど、
 たまに雨を降らしますけど、ずっと見てても飽きないし。
 わくわく楽しくなってくる。嫌な気持ちにならないですよね」

雲を猫みたいとおっしゃる方ははじめてで、面白いなあ☆と思いました。
わたしも、雲が大好き!空を見て、雲が元気だと嬉しかったりします。
小さい雲が束になって集団で流れていたり、
細い天の川のように、こまぎれになって、流れていたりすると、
どうしたのかな?なんかあったかな?と思います。
雨上がりや台風が去った後の雲なども、見ると、
抜けたんだねー、ごくろうさまーと思います。
今にもこれから雨が降りそうなときの移動する雲の速さは、
見てるだけでドキドキワクワクします。(すみません、雷、好きなんです。)
夜空に浮かぶ大人しい寝てる静かに漂う雲も好きです。
雲は、ほんとうに、魅力的。心を無にしてくれる。
それなのに、決してずっと同じじゃない。
いつだって、動いて変っていってしまう。
だからこそ、つかみたいのかもしれません。

「もうひとつのテーマの、窓のモチーフというのは、
 画面にした時点で、窓の奥の手前の世界というか、
 空間を切り取った状態の中に、窓の向こう側の違う空間との
 二重の隔たりができるのが好きです」

確かに、絵という額の中の世界は、ひとつの世界ですが、
その絵の世界の中に窓があって、その奥にもうひとつ世界があるとなると、
見てるわたし達は、ふたつの世界を見ることになります。
果たしてそこが同化してるのか異空間なのか錯覚なのか、
うきうきと好奇心で見つめていても、気を抜けば迷ってしまいそうです。
そこがまたいいんですけどね。

久保田さんの絵は、雲も窓も素敵ですが、木、お花といった植物も
とてもポイントが高い印象に残るものなのですが・・・。

「わたしは、植物はリアルに描けないんです。描いているけど、
 自然物として描いてるので、実際なんていう花なのか、わかりません。
 植物のリアルさを出すのではなく、
 無機質じゃない、あたたかみを絵の中に取り入れたいのです」

絵の中にいる猫以外は、窓、椅子や箱、机といった物体、建物だったりします。
月、空、雲は手が届かない自然で、どちらかというと、遠い神秘的な存在です。
ところが、植物、花は同じ地面にいる、同じ目線のいきものです。
そこに植物があるだけで、実際の現実の世界という感じがしますし、
身近であり、共に四季を過ごす仲間としての草花、植物の存在は、
見てるだけで、勇気や励まし、やさしい気持ちをもたらしてくれるんですね。

「わたしは、わたしのやりたいことをやる、
 マイペースなので、淡々と好きなものをベースに
 1年に10枚くらいづつ、あきずに描き続けています。

 とても感覚的に、これを置いてこうしよう、ここにこれを置いちゃおうと、
 最初に描きたいものをドーンと描いていますが、
 わかってくれなくてもいいわ、わたしはこれが描きたいのよと、
 なんの技術も無く、効率良く描けないので、時間がかかって、
 でも、しつこく描いてるうちに10年経ってました。

 のんびりと、描きたいものを描いています。
 わたしの絵を好きな人が買ってくださったら嬉しいです。
 絵は、決して安いものじゃありません。
 最初は、こんなに高くていいのかなと不安にもなりました。
 でも今は、共感してくださる方がいたら、とても嬉しいです」

久保田さんは、きっと丁寧に慎重にゆっくり時間をかけて
大事に描かれる方なんだと感じました。
わたしは、絵の中の描いていないまっしろな余白も、額も、
すべてが「その作品」だと思って見ています。
ひとつひとつ、細かい部分、脇役、小物、背景、
目には見えない間合いにも、全部役目があって
意味があってそこに存在していると思っています。
目で見えるものを意識しながら、
目に見えないものを感じ取れる可能性が、
そんな種がいっぱいの久保田さんの絵は、
好きになった人には、たまらないだろうなと思いました。

「絵は、描いて、他の方に見て頂いた時点で、
 作者の意図からはなれるものです。
 自分と100%同じに思う人は、 いないと思います。
 ある人はおもしろい、でもある人は違う意見がある。
 見方、フィルターも人それぞれ違うんです。
 窓を描いていても、窓の向こうでどんな想像をするかは
 人それぞれです。自分の思った通りじゃなくても、
 そうか、こんな見方があるのかと勉強になります。
 押し付けないことですね。

 よく10年もやってて、変化無くて飽きないの?と聞かれますが、
 自分で全然あきないんです。描こうと思っていて、
 描いていないもの、描ききれいないものがたくさんあって、
 引き出しが何個もあればいいんですけどね。まだ手一杯なんです。
 猫を描いて、見てくれる人がいるのが嬉しい。
 自分の絵を好きな人に見てもらうことが一番ありがたいです。
 ボザール・ミューさんに巡り会ってなかったら、
 描いていなかったかもしれません。
 遅筆で不器用ですが、こんな自分は変えられないんです。
 今、自分が描けるもの、描きたいものを描いていきたいです」

まだまだ描きたいものがたくさんある。
なんて、頼もしいお言葉でしょう!嬉しくなってきました*
是非、久保田さんには、このまま、描き続けていってもらいたいです☆

「絵を描くことは、自分の消化。昇華でもありますね。
 自分がやりたいこと、描きたいものを絵に表しています。
 雲は変化するものです。その一瞬の状況を切り取って描きたい。
 一番、ここがいいと思った、自分のフィルターを通して
 好きな空間を描けることが、とても楽しいです」

一瞬の状況を切り取って描きたい。
久保田さんのお話を聞いてて、思い出しました。
カメラを持っていて、気持ちのいい雲を見つけた時、あの雲を映したい!
いちばんいい雲を映したくて、夢中になってシャッターを押します。
でもなぜか「あ、これ、いい!」と思った、その瞬間より一歩遅いのです。
雲はそ知らぬ顔で去っていきます。待ってくれるはずがありません。
わたしの目に映る、雲の一番好きな瞬間は、
カメラを通した時には、既に無くなっていました。
でも、絵は違います。
瞬間という永遠の変らない時間が、
描き手の方によって映し出されてゆくのです。
そして、その絵を見たわたし達は、自分の時間で
その絵を解凍できるのです。自分の速さで、
自分の温かさで、自分の気持ちでみることができます。
絵って・・・「果てしない」ものなんですね。

最後に、ボザール・ミューの宮地さんに少しだけ、お話伺ってきました。
わたくし、知らなかったのですが、ボザール・ミューさんは、
1984年OPENの、日本・銀座で最初の猫専門画廊だそうです!

「猫専門にしたのは、狭く深く、通り一遍じゃなく、
 猫の面白さをいろんな作家さんに料理してもらいたかったから。
 猫はいかようにも表現できる、広くて深いものです。
 1週間交代で展示会をしていますので、毎週、違った猫に会えます」

銀座は二度目なんですと話したところ、普段どこに行ってるの?と
聞かれたので、高円寺の猫の額さんです(^^ゞと返すと、

「猫の額さんは、DMの作り方が、写真に力を入れてるようで、
 そういうお仕事をなさってた方なんじゃないかしら」
と、褒められたようです。嬉しい~♪やったね、木村さん!(笑)

「アートというのは、現実から切り離して、
 違った環境で、日常生活を忘れてみるものです。
 銀座は来やすいですから、いつか来よう、来たいと思っていた方が
 遠方でも地方からお越しくださいます。嬉しいことです。
 銀座に来たら、うちに来るという方も多いです。
 それだけ、いいものを探そうと丹念に見て下さるので、
 わたしたちが気がつかない、知らない魅力を拾い、
 これだ!と思うものを探し出します。
 他の人はどうあれ、わたしはココが好きなんですと、お話しくださいます。
 自分だけが見つけた魅力を発見できる、
 出会えるということは、素晴らしいことです。
 久保田さんは、2年に1回の個展なんですよ。それだけ綿密なんです」

うわうわ、なんだか息をするのも忘れて聞き入ってしまいました。
すごく短い時間にかなりいいお話を頂戴しました。
さ・・・さすが、銀座の老舗画廊ですね!是非また、来ようと思います!
久保田さんは、実に2年ぶりの個展だったんですね。
いいときに見れた・・・!わたし、このタイミングで久保田さんの展示会を
始めて見ることが出来て、大変ラッキーだったと痛感しました!

ボザール・ミューの宮地さん、どうもありがとうございました!

それにしても、久保田さんとは、絵のお話しをしていて、
止まる事がなくて、多分、いつまででもエンドレスに話せたと思います*
そのくらい、見れば見るほど、ここが好き~♪がいっぱいで、
「いつまでもいたい・・」と、まるで、雲を何時まででも眺めていたい、
子供の時のようにひたってしまいました。

わたしは、子供時代、雲を眺めては、あの雲に乗って何処に行きたい、
あっちの雲に乗って何処に行こう、と、想像を膨らますのが癖でした。
大人になってからも、たまにあって、竜の形をした雲や、
たつのおとしごの形をした雲を見たとき、すごくすごく嬉しくて
夜寝る前に雲に乗って伝えたい人の家に行く想像をしたものです。
また、会えない家族や身内を思って申し訳ない時は、
夜の雲に乗って、そっと寝ている相手を見に行く想像もします。
雲は・・・わたしにとって、想像上の移動手段であり、
雲に乗れば、何処にでも行けると信じてるものなのです。

その雲を、触れたい、掴みたい、持ち帰りたい、
家のなかで羊のように放して遊ばせて、雷鳴らせたり、
雨を降らせて一緒に遊びたい、そんな空想をする人間です。
その雲を、雲の樹として育てることができる、
そんな絵を見たのは初めてだったし、嬉しかったです。
雲を閉じ込めたい。四角い箱に入れて、手のひらで眺めたい。
そんな夢のようなことも、絵ではチビロちゃんが見せてくれました。

わたしは、雲の上をあちこち飛び回って好きなところに行くように、
久保田さんの絵の世界を、あちこち好きに飛びまわれるのでした。
いつまでも、いつまでも、そこにいたかった。
ほんとに・・・うっとりと、夢の世界でした。

このレポートを書いていて、思い出したことがあります。
わたしの子供時代の夢は、
「絵描きになって、日本中を旅すること」でした。

いろんな地方で、目の前に広がる景色や、
いいなと思った瞬間や出来事を絵に描きたい、留めたい、
それを見た、誰かが、喜んでくれたら嬉しい。
自分がいいなあと思った、素敵だなと感じたことに対して
ちょっとでも「そういうのってあるよね」
「こんなこと(人・景色)もあるんだね~!」
と思ってもらえたら、たった一人でも共感してもらえたら、嬉しくて。

だから、にこにこネットのスローガンも
「笑顔で繋がる夢や希望 探しに行こう にこにこネット」にしました。

残念ながら、わたしは絵描きとして何かを皆さんにお伝えすることはできませんが、
今更ながらに気がついたのです。わたしは、じゅうぶん、
取材を通して、日本中を旅してるんだということを。

なにかしらの思い、伝えたいこと、表現したいことを形にした皆さんの展示会、
個展、作品展などを、わたしは雲に乗ってはいないけど、
こうして鑑賞することができ、お話しを伺ったりしています。
作家さんのお話や、作家さんの夢や希望を作品から感じ取って、
展示会を見て「きてよかった」と思った感想とともに
こうしてレポートで皆さんにお伝えすることができます。

このレポートを読んだ方の中で、誰か一人でも笑顔になって下さるのなら。
わたしは、これからも、いろんなところに行こう。
はじめてみる、一期一会の眩い光景を、お届けしよう。
10年経っても、あきない!まだまだ行きたい所がたくさんあります!
10年後にもそう胸を張って言おう!改めてそう思いました。

こんなことに気がつけたのも、
久保田さんの絵を見ることができたからだと思います。
久保田英津子さん、ほんとうに素敵な個展でした。
鑑賞する事ができて嬉しかったです。どうもありがとうございました!


 

●久保田英津子さんHP チョコルーム
http://chokoroom.ciao.jp/

●ボザール・ミュー
http://home.catv.ne.jp/hh/mieux/
  東京都中央区銀座7-5-15 銀座蒲田ビル4F
  画廊事務所 03-3571-0946
  JR・地下鉄新橋駅、地下鉄銀座駅B6出口よりともに徒歩約5分

2007年9月20日 (木)

かぶらぎみなこさん「SHIMOKITA STYLE Exihibition*2」

下北沢は、若者の街。お洒落な街・・・というイメージが強く、
わたしのような田舎者は行く機会など、全く無いと思っていました。
そんなわたしが、躊躇せず、下北沢に初上陸することに!!お目当ては、
グループ展に参加される、イラストレーター、かぶらぎみなこさんです。

偶然、ネットサーフィンしててサイトをみつけたのですが、
イラストレーターとしての10年間の活動記や、
装画塾に通った記録、初めての挑戦事を綴る奮闘記
(乗馬教室、陶芸教室、メイク教室、茶道教室など、
 わたしもいきたい!興味あるものばかり!)などなど読み物どっさり。
その読み物に一緒にあるイラストも、わたしが好きな絵柄で、
ふにゃふにゃとした、ゆるいキャラクターというんでしょうか。
絵も文章も、すっかり、隠れファンになったのでした。
なんといっても一番のおススメは「パレット奮闘録」。
2004年5月から12月まで、
イラストの学校パレットクラブ・スクールに通ったときの記録です。
絵(イラスト)に関連した学校に通いたい・・・と、ずっと憧れていたわたし。
かぶりつくように夢中になって読みました。そして・・・燃え尽きました(笑)
かなり印象に残るものだったんです!

その、かぶらぎさんが展示会に参加される。
ここで行かずして、いつ行くのか。かぶらぎさんの原画を見たい!
かぶらぎさんにお会いして、お話をお聞きしたい!!
ただその一心で、下北沢、参上です!じゅわっち!
(今回、ハイテンションです*)

かぶらぎさんの参加されたグループ展というのは、
下北沢のGALLERY FREESTYLEで行われた、
「SHIMOKITA STYLE Exihibition*2」。
下北沢のフリーペーパー「SHIMOKITA STYLE」で集まった、
8人のイラストレーターのグループ展であります。

もともと、パレットクラブ・スクールの講師の森本美由紀さんが声をかけて
集まった7人のイラストレーターで「SHIMOKITA STYLE」を作るようになり、
今年の1月にこのメンバーでグループ展を開き、
今回、2回目にあたるそうです。

当日は、日曜日で晴天だったこともあり、大賑わいでした!
外で、フリーマーケットをやっていたこともあり、
男女問わず、カップルも、若い人が沢山見に来てくださって
ギャラリーの中も、外も、お客様でいっぱいに!


憧れだった、かぶらぎさんは、お優しい声で、
ショウロンポウのようなあったかい笑顔、
ホットミルクのような穏やかさをたたえて、
迎えてくださいました。感激だ~!(泣*)

初めて下北沢、来たんですけど、なんか、吉祥寺みたいですね
とお伝えすると、
「そうですね、井の頭沿線沿いなので、
 吉祥寺に似てるといえば、似てるかも。
 吉祥寺と違って、高い建物、高層ビルが無いのが特徴でしょうか。
 若者が多くて、お洒落ですね。
 洗練されれば、自由が丘みたくなるかもしれません。
 でも今風の新しいお店と、昔ながらの下町の風景が
 うまい具合に合わさっていて、ちょっと懐かしさもある、
 他にはない町ですね。」

「SHIMOKITA STYLEでは、町をぶらぶらして、町のルポを書いています。
 一人でフラフラするのが好きで、気分転換になって面白いです。
 下北沢のお店は残るお店は長く残りますが、
 早いお店は早く撤退してしまいますので、
 入れ代わりが激しく、極端ですね。ごちゃごちゃしてて賑やかで、
 いろんなものが混ざってるので、歩いてても、ネタがつきません。
 今回、下北マップを作成してみました。意外と、トイレが無いんですよ。
 なので、トイレが借りれる所がわかったら便利だよなあとか、
 わたしの目線、独断と偏見で楽しく作らせていただきました」

かぶらぎさんの作品の前に、まずは、他に参加されている、
7人の作家さんの作品も少しだけ、ご紹介させていただきますね。

入って、まず一番奥。こちらはMayumiさん。
「SIMOKITA STYLE」では、「マユミと空の下北沢デート」を担当。
60年代のファッション、カルチャーに魅かれて描いているそうです。
記念に購入したポスカは、こんな可愛いものを選ばせて頂きました♪

女性は男性に恋をしても、愛を経て子供を産んで母になっても
綺麗でいられるんだな、役得だな~っと、ふと思いました。

ree*roseeさん。「SIMOKITA STYLE」では、
お気に入りの映画のファッションをテーマにイラストコラムを担当。
わたし、この左の女の子の絵がすごく気に入りました!!
お名刺も、この絵柄だったので嬉しい♪
記念ポスカは、紫色と、きらきらに魅かれてこちらをGET♪

右脇。morocco45さん。
「SIMOKITA STYLE」では、カレンダーのイラストデザイン担当。
とくに、猿の絵がほのぼのしてて、可愛かったです。
記念に購入したポスカは、椿のしっとりしたものを♪

森シホカさん。「SIMOKITA STYLE」では、VOICEページのカット担当。
10月1日~31日まで、
市ヶ谷レストラン・カシーヌで「家族展」予定だそうです。
展示されている絵柄のポストカードがあり、どれにしようか迷って
選んだ挙句、買い忘れていました!森さん、ごめんなさい!
いつか機会がございましたら、記念に購入させていただきますね!

金川かもめさん。「SIMOKITA STYLE」では、「かもめ書店」で本の紹介を担当。
いつもは、クレヨンで描かれているそうですが、
今回は、アイロンプリントだそうです。雰囲気があっていいですね!
記念のポスカは、オウムさんを選んでみました♪

森本美由紀さん。わたし、知らなかったのですが、
有名な方なんですね、失礼しました。セツ・モードセミナー卒業後、
フリーランスのイラストレーターとして活躍。
墨と筆のシンプルなドローイングで普遍的な女性のスタイル画を描き続ける。
と、説明に書いてありました。
「SIMOKITA STYLE」では表紙を描かれています!
9月28日~10月14日まで、六本木のGALLERY TOKYO BAMBOOさんで
個展を開催されるそうです。(※後日、取材に行ってきました。その模様はこちらをどうぞ。↓)
http://report.2525.net/2007/10/the_look_of_lov_09b1.html

イナガキマコさん。
「SIMOKITA STYLE」では、「イナガキマコの絵本の世界」の絵本を連載。
いや~、色がいいですねえ、ぱっと魅かれます。
お客様が、作品集のパンフレット見てらしたのですが、
わたしも、見たかった~!寒い冬でも、ココアを飲んで、毛布を被って、
お母さんの温もりに抱かれながら、絵本を読み聞かせてくれて、
すやすや寝てしまいたくなる、そんな絵ですね~。
今回、ゆっくりお話しなどできなかったのですが、
いつかまたじっくり鑑賞したいです!
イナガキさんには、取材の日、いろいろ親切に教えて頂いたりと、
お世話になりました。ありがとうございました!
さて、イナガキさんの記念には、レターセットを購入しました。


あ~ん。可愛すぎて、出したくない!(笑*)

ところで、8人の作家さんのグループ展ですので、その数の倍、
ギャラリーにお客様や作家さんのお知り合いの方がいらっしゃるわけです。
日曜日の下北沢なので、入ってくるお客様は、プラスアルファー!
邪魔にならないよう作家さんの説明文をメモし、名刺やポストカードを選び、
人の出入りの合間をぬって写真を撮り・・・・大汗かいてました。

この間、いらしてる作家さんはお客様の対応で、ずっと立ちっぱなし。
動きっぱなし、喋りっぱなし。なんというか、もう、
わたしも、いろんな意味でテンション高めでした。

さて、肝心な!!かぶらぎさんの絵で~す♪♪

下北沢の地図、合計6枚です。
あづま通り(北東方面)界隈トコトコMAP、
鎌倉通りわくわくMAP、一番街てくてくMAP、
南口トキメキMAP、北口どきどきMAP、茶沢通りうきうきMAP。
名前の音感も、わたし好み♪下北沢って、こんなに広くて、
いっぱいお店あるんですね!びっくりしました!!

こっ、こまかい!!こんなに、こまかくて、面白くて、
丁寧に楽しく可愛く描いて下さってるんだから、
もっと、下北沢の商店街やお店の方に知ってもらいたい!
全店に置いて貰っていいんじゃなかろうか。

中でも、「ぷぷ♪」と笑っちゃう”お気に入りポイント”を
そこここにみつけ、めっちゃ楽しいです♪例えば・・・

「この辺一帯住宅街なのです。こんな所でくらしてみたいなーかせぐか・・・」
と、亀のカメタを連れて散歩しています。暮らしてみたいなーのあとに、
「かせぐか・・・」がわたしの思考回路と一緒で、嬉しい(笑)

やかんの影から、「昭和がちらり」の表情が素敵♪
その下、「酒がのめる酒がのめる酒がのめるぞ~」と
「うい~♪」とハートマーク出して歌ってるのが、わたしと思考回路一緒(笑)
亀のカメタの背中には、赤ワインの入ったワイングラス☆
とことことこ・・・と歩いてる姿は、むっちゃタイプ!

はい、こちらも「ちら」繋がりで、「ネグリジェもあったわよ ちら」が好き!(笑)
きらきらダイヤマークも好き~♪

「麺はやっぱり愛情だよ愛・・・」と、ずず~っと麺を食べてるのが激しく同感。
ハートマークでてるし♪なにかを食べてるところや食べ物
(ケーキやパンとか)をほんとに美味しそうに描ける方って、憧れます!
「イベント、展示もできます」額を自分の顔に持ってくる仕草が、好き♪
この仕草は結構たくさんありました。うまいな~♪っと、感心しきり*

やっぱ、究極はこれでしょうかね。自分がえびふりゃ~♪になっちゃう!
エビフライになったイラストレーターが地図に登場ってすごい!(笑)
着ぐるみも真っ青。しかも、恍惚の表情。うっとり。なにをかいわんや。
下の、びっくり顔のマネキン「うひょー」も目を引き、面白いです☆

と、これはもう、ほんとの一部分です。
6枚の地図を見ていると、宝探しじゃないけど、
「あ!これおもしろい!ぶぶw」と笑っちゃうポイントがいっぱい。
ひとり、大興奮で魅入ってしまいましたが、
こちらの、「シモキタかぶマップ」(全ての地図が入った6枚1組セット)
展示会期間中、大好評で増刷分も含め、延べ50部販売されたそうです。

地図としても、わかりやすいし、色が可愛くて、見てるだけで
うきうきワクワクしてくるんですよね~。見てて楽しい!
こう書いてあるけど、それが気になるから、そこに行きたくなる、
実際に行って見なくては・・・という気になる、
すてきで立派な「観光名所」になってると思います!
かぶらぎさん、この勢いで、高円寺のマップなんか、どうですか?(笑)

ギャラリー前、フリマの横で、かぶらぎさんと、立ったまま、
お話しをお伺ってきました。フリマにくるお客様の対応、接客もしながらなので、
かぶらぎさんには、ほんとにお忙しいところ、申し訳なかったです・・・(-_-;)
こうして、テンション高めの中、残された時間内で聞きたい事を聞いてきました。
でも、かなり核心をつかれたんです。ある意味、しびれました。

かぶらぎさんは、フリーのイラストレーターとして、
編集プロダクションから2年間、仕事を貰っていました。
この2年間で、イラストの描き方、ライターとしての原稿の書き方や、
構成の仕方など、仕事の基本、基礎というものを、教えてもらったそうです。

その後、自分で仕事を取るために、営業周りにでます。
かなり辛い苦言を浴びることになります。
「こんなんじゃだめ」「見込み無い」
「今すぐ頼める仕事は無いです、期待しないで下さい」
「うちとはタッチが合いませんね」などなど、厳しい意見の嵐。
出版社に売り込みに行けばスグ仕事がもらえる、そんな甘い事はまったく無く、
一生懸命作った、ファイル一冊分描きためたイラストも
「アマチュアだったらいいけど、プロでこれじゃあ・・・」
「今の状態の作品では何ともコメントしようがない」と、斬り捨てられる日々。
そこまで言わなくても!!とカッときたり、頭にきても、あとで振り返ると、
もっともなことを言われてることに気がつき、身に染みる連続。
たくさんの編集者の方と面接し、話をし、説明を受け、
ときには激しく熱く厳しい助言を頂き、苦しみ試行錯誤を繰り返しながら、

仕事になる絵柄と、自分の絵柄がかけ離れているという事実、
ご飯が食べられる仕事と、自分がやりたい仕事が違うことなど、
両者の兼ね合い、折り合いがつかず、難しさを痛感します。

ずっとカットを描いてきたのを、イラストを描こうと、
アクリル画に転換しイラストレーター5年目にして、初個展を開きます。
その後も、モノクロの線画とアクリル画を描き溜めながら営業活動をし、
頂いた仕事をこなしますが、なかなか次の仕事に繋がりません。
8年目で、兼業していた仕事を辞めることになり、
2度目の個展も開催しますが、
「このままでは個展を繰り返すだけで先に進めないのではないか。
 自分の絵の限界なのではないか」と不安は最高潮に達します。

アクリル画で仕事が取れない現実。
アクリル画やポスター画は、基準が厳しく仕事が無いという事実。
もう1度勉強し直してみよう。
9年目の春、2004年からパレットクラブ・スクールに通いだします。

スクールでは、いろんな先生がいて、それ以上に、
沢山の絵を描ける人が集まる環境でした。
そんな状況に置かれることが初めてだった、
他の人がどんな絵を描いて、どんな活動をしているか、
全く知らなかった、かぶらぎさん。
みんなの作品、活動がとても参考に、刺激になったそうです。

「パレットに通ったこと、行ったことは大きかったです。
 友達ができたこと、展示会を見たり、助けてもらったり、
 横の繋がりができたことは、ほんとに、ありがたいです。
 友達に恵まれました。財産ですね。今まではずっと一人でしたから。
 イラストコース8期生なんですけど、みんな、仲が良いんです。
 自分が自分がというのではなく、
 人の才能を素直に認める穏やかな人が多いんです。
 今でも、皆でご飯食べたり遊んだりしています。

 パレットを卒業して3年目ですが、
 パレット繋がりで、いろんなお仕事や出会いがあって、
 この3年で、いっきに世界が変りました」

「今まで、やりたいようにやってきましたし、好きにやってきました。
 イラストレーターというのは、好きなだけじゃ無理ですが、
 好きじゃないとできないです。
 割が合わないというか、圧倒的に、量的、精神的、
 金銭的に苦労が多く、悔しい思いもいっぱいします。
 だけど、好きだったら頑張れる。無名の人は使わないといわれても、
 今に見てろよという強い気力、これがだいじです」

気力・・・。よく、イラストレーターの仕事の営業周りは
なかなか使ってもらえず、難しいと聞いたことがあります。

「よくあることだと思うんですが、一生懸命描いたイラストを持って
 出版社めぐりをして、編集の人に拒否されても、
 自分の存在、才能すべてを否定されたみたいな
 絶望感に打ちひしがれる人もいますが、
 そこでくじける必要は無いんです。
 編集の人が理解できるように、自分の絵が、どう使えるのか、
 あてはめてみると、わかりやすいです」

はたと気がつきます。想像してみました。
編集の方も仕事を山のように抱え大忙しです。
そこに、はじめて来たイラストレーターさんが、自分の描いた絵です!
使ってください!見てください!と資料を置いていっても、
目の前の仕事が優先ですから、
インパクトが無ければ、そこで終ってしまいます。
編集の方は、持ち込まれた、見せられたカットを見ただけで、
すぐにどこで使えるか、どの企画で任せられるか、
どの仕事で依頼できるかに直結できるわけではないのかもしれませんね。

そして、イラストレーターとして仕事の営業に行く場合は、
例えば、自分が好きな雑誌があったら、丸々1冊、
自分のやりたい企画や特集を考えてみて、
実際に自分だったらどんな絵を描くか、描いて渡してみる。
編集の方に、わかりやすい、イメージしやすい、
こんな企画だったら、こんな絵が描ける子なんだなと
伝わるような見せ方を工夫することも
イラストレーターの仕事なのかもしれない。
 
ここまでしても、相手が『うちとは合わない』という結果を出すこともあるでしょう。
相手の求めているものと違う場合は、多々あるはず。
編集者は、その編集部が求める、欲しい、お願いしやすいイラストレーターを
探しているのは事実でしょうから、条件があうか、あわないか。
物凄くアバウトに客観的に見て、プロとしての依頼を受けられるかどうか。
全然知らなかった世界だけに、頭の中ぐるぐるです。

「イラストレーターというのは、わたしは、『商業絵描き』だと思ってるんです。
 クライアントから何を言われても、
 言われたとおりに描くのが、イラストレーターなんです。
 自分の絵を否定された・・・・わけではないんですね。
 好きな絵を描くのが、画家です。
 アーティストは、作品を描いてみせることで完結しますが、
 イラストレーターは、仕事の一貫、流れのひとつなんです。
 自分のイラストを、載せて下さい!というよりは、
 みんなで1冊の本を作っていく、ひとつのものを作っていく、
 それがイラストレーターだと思ってます」

それぞれに、立場、役割がある。文章を書く人、校正をする人、
デザインする人、写真を撮る人、イラストを描く人、編集の人。
ひとつの仕事の中で、与えられた役割に対して、判断する人がいて、
自分でも頑張って、いいと思って提出した作品に対して、
これは違うと言われてしまったとしたら。
それは、自分の絵や力量を否定されたわけではなく、
ひとつのプロジェクトの中では、あわない、ということ。
悲観的になったりショックを受けてしまいがちですが、
よく考えてみれば、自分の置かれてる役割を理解しておくと、
落ち込む暇はないのかもしれません。
じゃあ次を考えなきゃと進むしかない。
みんなで作っているのだから・・・!もっといいのを考えよう。
良いものを作りたい気持ちは、皆さん同じはずです。

「自分のことは、わからない、見えないものです。
 何年かやってみて、失敗したりして気がつくんです。
 イラストレーターは時代が読めないとダメだって言われてます。
 冷静に、客観的になること。
 なにを求められているのか。自分の絵や、回りに対して
 冷静に、客観的に、見る目、ですね。」

かぶらぎさんのお話を聞いて、かぶらぎさんは、それだけの、それなりの、
わたしには想像つかないほどの苦しいことや辛いことを経験してきて、
それを乗り越えているんだということ。その時間を経てきたからこそ、
痛みを知って、今、この時間にいるんだなと感じました。

「クライアントから、こういうのを描いて下さいと依頼を受ける、
 注文を受ける、イラストレーターの仕事の9割がこれです。
 たくさんの方が、イラストレーターを目指して頑張っています。
 イラストレーターは、才能のぶつかりあいです。
 いろいろな状況、環境の中で、それぞれの理由で続けられない場合、
 続けない選択をする人もいて様々です。
 どういうバランスをとるか、現実を深刻に受け止めることもあり、
 簡単に一言で言えるものではありません。
 イラスト活動を通じて、今でも覚えている忘れられない言葉は、
 『何とかして生き残ること』です。ほんとに、その通りだなと思いました」

なんとかして生き残れ。
イラストレーターを目指す、志す人は、何百人といます。
残念ながら、その全員がなれるものではありません。
たくさんの浮き沈みが漂う中で、さまざまな学校や、現場で、
先生や、プロの方から頂くアドバイス、メッセージ、
時に厳しい苦言も、その方が通過してきたであろう、
経験や実績からなる、生きた言葉です。
いつの日か迎え、通り過ぎるであろう岐路に、
その言葉に気が付く瞬間、よみがえる時が、きっとあるはずです。

損得勘定じゃない。なんとかして生き残ること。それに尽きる・・・・・・。
想像しただけで、ぞぞぞっと、鳥肌がたってきました。

同時に、厳しいけれども、決して甘くないけど、
生きてさえいれば、なんとかなる。という、
どんとかまえて受けて立つくらいの広さ、柔軟さを感じました。
誰が見ていなくても自分のために積み重ねること。
自分を信じて自分を捨てない。夢は離せば放れてしまう。
小鳥を掌で包み込むように潰すことなく胸に抱えよう。
人生、何処でどうなるか、わからない。
何処で、誰と繋がるかも、知りえない。
明日が、どうなるかなんて、
誰も、これっぽっちも、わかりゃしない。

「いつも笑顔で、普通に平然としている人を見ると、
 くじけてるのは自分だけじゃないかと更に不安になったりしますが、
 人は、自分が思っている以上に、
 くじけたり、凹んだり、落ち込んだりしています。
 自分だけじゃないんです。同じなんです。
 イラスト活動を通じて出会った友達に、たくさん助けられました。

 今までは、アクリル画を描いてたんですが、
 今回、ペン画で下北マップを描くという、
 いつもと違うタッチの作品でしたが、好評で嬉しかったです。
 イラストレーターとしては、今後、本の装丁や、
 ポスターなどもやっていきたいですね。
 深く考えないで、描きたいものをいっぱい描きたい。
 これからも、ひとつひとつを、精一杯やっていきたいです」

かぶらぎさんの、始終、スポンジのような、
なんでも吸収してしまいそうな寛容さが、いつまでも、眩しかったです。

かぶらぎさんは、かぶらぎさんの人生の時間があって、
かぶらぎさんができることを、やって生きている。

わたしは、わたしのできることを、精一杯やって、
これからも生きていこう。そして生き残る。
それでいいんだ。

イラストレーターって、漠然と、いったい何なんだろう?
どうしたらなれるのか。技術と営業力が無いとダメなのか?
なるためには、どうすればいいんだろう?
よくわからない未知な部分が多かったのですが、
かぶらぎさんのお話を聞いて、わかったのは、
「これだ」という答えがひとつだけあるのではない。
どの道もその人が、その場所で、時間や人間関係、
やること、やりたいことを積み重ねてゆくうちに、
自身で体感、気がついて身につけていくものなのだということ。
そこに間違いも正解も無い。すべては、その人自身に繋がる。
いろんな方がいて、いろんな考え方、受け止め方がある。
その中でも、かぶらぎさんのお話を聞くことができて、
とてもよかったです。なんだか、明るい前向きな気持ちになりました。
ほんとに、来て良かった。

わたしは、かぶらぎさんの絵が好きです。
わたしが編集だったら、不動産の住宅展示場巡りルポとか、
浅草の、観光名所巡りとか、多摩のフリマ潜入ルポとか、
お願いしたい、描いてもらいたい企画、いっぱいでてくるのにな~♪

アクリル画は、HPに載ってるのしか見たことが無いのですが、
「あ!この色好き!」「このぺったり感、好き♪」
と、自分のHIT!に遭遇するツボが結構あって嬉しかったんです。
いつか実物をこの目で見てみたいです。
これからの、新しい作品など、楽しみにしています♪

そんな、かぶらぎさん、下北マップは買ったのですが、
ポストカードは今回、無いとのこと・・・・。フリマを出されていたので、
記念に買わせていただきましたが、フリマよりも、この・・・!

手描きの値札がいい!!いや~ん、可愛い♪
手描きですよ、原画ですよ、貴重ですよ~(喜*)
今回の展示会取材の、一番の収穫です♪♪
展示されてる手描きの値札、全部欲しかったですが、
さすがにそれはどうかと思いましたので、
買ったフリマの商品の値札だけ記念に頂いて帰ってきました。
きゃ~♪♪色使いとか、幼稚園・小学校・学童みたいですよね。
はっきりわかりやすくて、安心・安全・嬉しいな*

かぶらぎさん、フリマ、いっぱい買ったのに、
相当安くしていただいちゃってごめんなさい!
ほぼ半額になってましたよね・・・大丈夫だったんでしょうか;。

今度は、かぶらぎさんの個展の時に、取材させてくださいね!
短い時間に凝縮された貴重なお話し、どうもありがとうございました☆


●かぶらぎみなこさん
Radis Amusant !!
http://www1.u-netsurf.ne.jp/~kabukabu/

●イナガキマコさん   
http://inagakimaco.hp.infoseek.co.jp/

●金川かもめさん
http://k-kamome.net/

●ree * roseeさん 
http://ameblo.jp/reerosee/
http://felicidade.blog.drecom.jp/

●森シホカさん   
http://nosmoking-cafe.net/shihoka/index.html

●morocco45さん   
http://www.step-45.com/

2007年9月 7日 (金)

ギャラリー喫茶ゾーエー 福田智明さん・川口喜久雄さん二人展

8月30日(木)、夏が終る!最後の夏の駆け込み第二段です。
世田谷区梅ヶ丘の「ギャラリー喫茶ゾーエー」さんの
福田智明さん・川口喜久雄さんの二人展に行って来ました!
今回も、作家さんに取材は無しで、わたしの感想のみのレポートです。
一緒にお茶を飲んで見てる気分になって頂けたら、嬉しいです。

川口喜久雄さんは、シルエット・オブジェで有名な造形作家さんです。
2005年6月には、ジブリ美術館にて、
「ジブリ・シルエットオブジェ」が発売されています。

さて、シルエット・オブジェ・・・どんなものなのでしょうか?

うわー!吹けば飛んじゃいそうです!思わず、息をとめてしまいました。

小さい!細かい!魅入っちゃいます!線路や、外国風の地面(?)
の感じが、ちょっとあったら、もっと渋いですよね。

すご~いです。これ、特徴のある人物作ったら、面白いかもしれませんね♪
例えば・・・・寅さんとか?ウルトラマン兄弟や仮面ライダー、
キングキドラ、ガメラなんかあっても、おもしそろう☆

この、ピアノの上に展示されているのが、ちょっと遠くから見ると
光と影で、うっとりしてしまいます。神々しい感じもします。

壁に展示されているのもあります。影が壁に写ってしっとりしてます。
ゾーエーさんのテーブルについて音楽を聴き、眺めていると、
不思議なことに、動き出しそうな気がしてしまいます。

ちょうど、帽子とランプと、あいますね!

影って・・・どうして、触れないんでしょうね、すくえないんでしょうね。
今まで、影って考えたことなかったんですが、
物質は必ず光に当たると影ができるんですよね。不思議だ。
生まれる前からずっとそうだったんだ。光と影は対なのかもしれない。

うーん。こうしてみてると、まわりに、音符記号とか、
雲とかおきたいですね。星が零れ落ちるところとか、
蒸気機関車の煙とか。見てみたいです。
でも、浮いてるものって、どうやって作るんでしょうね。
(作れない人間は、想像だけは勝手に膨らんじゃうんですよね。)

ああ、これはとてもよく撮れました♪
なんでしょう、直線な感じがかっこいいですよね。
でも、曲線とかってどうなんでしょうね。
実際に動く観覧車とかあったら、素敵でしょうね!
(動いたら、シルエット・オブジェじゃないのかな*)

ゾーエーさんの、お店の灯りと、とってもあっていて、
ずっと見ていられちゃいます。凄く緻密で丁寧に作らないと、
こうはらないんですよね。なんだかノスタルジックな感じがします。
ここは、ゾーエーさんだから、無理ですけど、この白い壁に、
映写機でカラカラと、なにか色のあるものが写ってたら、ファンタジック☆


もうひとり、熔接造形作家の、福田智明さんです。
ゾーエーのマスター高木さん曰く、
「熔接できるものなら、なんでも作れる」そうです!
今回、初めて鑑賞させていただきますが、のっけから、
なにやら、可愛い子ちゃんが揃ってます!

とっても可愛い、お洒落な錠前ですね!
この一回り、小さいタイプが欲しいな~(笑)

こちらの時計、とても印象的。「金メダル時計」だそうです。
振り子部分が、金メダル。すべての人に金メダルを、
という思いをこめて作った作品だそうです。すご~い*

これ、すごく気になって、伸ばして撮ってみましたw
「ハイヤーセルフ」説明には、
「いつでもどこでも我々は見守られているときく。しかしアクセスはできないと。」
う~ん!深いぞ!こういうの、大好きです!

隣の壁。なんじゃ、こりゃ。

「オートマイバイク時計」だそうです。
「首から下げると、アラッ!いつでもどこでもバイクに乗ってる気分に」
と書いてあったので、首に下げてみたかったのですが、
さすがにできませんので、こんなかんじかな~?と
影をいじって撮ってみました。バイクに見えますか?

えっらい、インパクトあります!かっこいいですね!
「プロペラ時計」飛行機のプロペラからエンジンを模して作ったそうです。
てっぺんに「BLUE TIME」とあります。青い時間。う~ん、いい響きw

カウンター脇スペース。なんでしょう!
猫と三日月と貝と四角いものがありますよ??

この猫ちゃんは、川口さんデザインで、福田さんが製作した、
月猫カレンダーだそうです!2008年版、予約受付中。
お渡しは9月上旬からだそうです。こういうコラボって、いいですね*

可愛いです!チビ2号シリーズ。ギタリストとフルート奏者。
ギターで弾き語りをしているのは、川口さんのシルエットオブジェですね。

こちら「ホネガイ錠前」だそうです。
右の鍵で、開閉できるそうですが、さすがに大きかったので、
壊したらやばいと思い、がちゃがちゃしてきませんでした。。
・・・・あ、これって、骨の貝・(ほらがい)だったってことかな??
(今、書いてて気がつきました・・・。。)

隣は、四角い台に飾られた、腕時計。異様に長いですが・・・。
男女どちらでも使え、シンプルにした、と書いてありました。
こうして展示してあると、かなりの存在感です。

夕方になって、辺りが暗くなり、店内が明るくなった頃、
この窓際スペースが圧巻になりました!

ちいさいチビ2号シリーズ勢ぞろい。

奥の、カードを持っている子は、メダルをぶら下げているんですよ、
見えますか?かわいいです~♪♪

個展DMを高々と掲げています。ちゃめっけたっぷり!
わたしの勝手な着眼点ですみませんが、ガラスにある、
☆がいい位置にあって、気に入っています(笑)

・・・なんか、視線を感じる~!!!

はい、こちら、「フライング思春期ガエル」だそうです。
未だ、大人になりきれていない頃、
純粋で無垢でずるくて臆病な時間を思い出してみよう。
と、書いてありました。ううん、恥ずかしくて滑稽。
でもそれが、振り返れば、自分だったんですよね。

テントウムシ!!「テントウ錠前」だそうです。
世の中でピッキングドロボーが賑わっていた2~3年前、
作家にできることはなにかと考え、錠前シリーズを作られたそうです。
そうか、それで、錠前が多かったんですね。
このテントウ錠前、ブルーのライトで点燈するオブジェだそうです。
あちゃ~!今頃、気がつきました!点燈させてくればよかった!w

こうしてひととおり見てみると、不思議なもので、
川口さんのシルエット・オブジェは、時間や思い出、
記憶を一瞬に閉じ込めた、動かない世界、
空間的でもあり、平面的でもあるように感じました。
いつまででも、いたければ、そこにとどまっていられる、
時間と記憶のアルバムのような懐かしさ。
と同時に、なんとなく、教会に飾られてる、神様や
神話の世界の絵画のような気がしてきました。
なんでしょうね~。影って、自分の存在そのものなのに、
とらえどころが無くて、自分じゃないみたいで、いつも側にいて
決して離れる事はないし、消えてなくなる事もない。
何も言ったり訴えてこないけど、影で誰なのか、何なのかわかってしまう。
影という黒いものに、ぎゅっと詰まったたくさんのエッセンス。
そう思ったら、逆に止まらないですね。

福田さんのオブジェは、確実に動いている、
変り行く、先に進む変り続けるものと感じました。
勿論、過去や記憶、思い出などありますが、
それさえも、地球が一周回るうちに、
夜になったり朝になるのと同じように、
目に見えず、血となり肉となって同じ状態には無い。
ドアを開けるたびに、時計の針をみるたびに、
鍵を閉めるたびに、わたしたちは、常に前へ進んでいる。
そんなふうに感じました。

この、ギャラリー喫茶ゾーエーさんで展示されると、
2人の作家さんの作品も、ゾーエーさんという空間と一体になって、
いろいろな謎かけをしてくださいます。

なぜ光に影は無いのか。影があるものを立体というのか。
青い時間って、なんなのか。立体と平面って、なんなんだろう。
はい、止まらなくなってきてしまいますので、
美味しいケーキと珈琲で、ブレイクして帰ります。

しっとりと落ち着き、留まっていたくなる、川口さんのシルエット・オブジェ。
こころがわくわくして、触ったり動き出したくなる、福田さんの熔接オブジェ。
楽しい夏の思い出になりました。ありがとうございました!

そして、ゾーエーのマスターの高木さん、
いつもお世話になっております。ありがとうございました!


■川口喜久雄さんHP シルエット工場
 http://neji.com/kikuo/


■福田智明さんHP T.FUKUDA
 http://www.h3.dion.ne.jp/~blues29/


■ギャラリー喫茶ゾーエー
 11:00~22:00  日曜 定休 
 東京都世田谷区梅ヶ丘1-16-4  
 TEL 03-3706-7905
 小田急線梅ヶ丘駅南口より徒歩3分

9月29日まで、「縁~en~ロイヤルアートスクール 3回目の集い」
 が開催中です。是非、ご覧下さい♪珈琲と素敵な音楽もかかってます♪

2007年9月 6日 (木)

番外編:世田谷webテレビ・プリンペランさんを見学してきました

8月30日(木)は、いろいろあった1日でした。
まず、世田谷の梅ヶ丘駅で、はじめて見たお店を気に入ります。
この模様は、「ちてなコレクション」でご紹介していますので、
こちらで、どうぞ。⇒●クーアンさん・笠間焼きの箸置き●(別窓で開きます)

その後、メインイベント、世田谷区梅ヶ丘の「ギャラリー喫茶ゾーエー」さんの
●福田智明さん・川口喜久雄さんの二人展●を取材したあと、
豪徳寺まで行き、そこで東急世田谷線に乗り換え、
若林駅で降りて世田谷233さんに向かいました。

以前、取材させて頂いた、「世田谷233・しあわせのしずく展」のときに、
作家のとみさんから、しずくを記念にプレゼントで下さい!とおねだりし、
その、しずくを、3ヶ月ぶりに、とりに伺ったのでした。
このとき頂いたのが、こちらです♪じゃじゃ~ん♪


詳しくは、ちてなコレクションに載せましたので、そちらでどうぞ☆
 ●とみさんのサイン入りしずく●


行くと、まず、作家のminoTaさんを、ご紹介頂きました。
とっても可愛いコルクの額絵を購入させて頂きました♪


こちらも、詳しくは、ちてなコレクションでご紹介していますので、こちらでどうぞ☆
 ●minoTaさんのコルクの額絵●


さてさて、帰ろうとしたら、今から、世田谷webテレビの収録・中継が始まるとのこと!
スタッフさんや、出演される方など、たくさんの人が、わらわらと集まりだしました。
なんでも、毎週木曜19時30分~20時までの30分間、世田谷233さんを舞台に、
生放送されているそうです!ご自分でミュージシャンとして活動をされている、
神川圭司さんが局長で、放送内容は、すべて完全手作りのネットテレビなんだそうです。

「いいよ、見学していって」「写真も撮っていいよ」と言われたので、
お言葉に甘えて、緊急参加!!
はしのほうで、固唾を呑みながら、収録現場を見学してきました♪
わ~い!初体験!!嬉しいです☆

着々と準備が進められてゆきます。やはり提供の関係などで、
白い紙を巻くんでしょうかね?

今日出演されるのは、プリンペランさん。
女性三人組のダンサーさんです。はじめる前のご挨拶。

いよいよスタートしました。「カンパ~イ!!!」

カメラマンさんとかは、こんなかんじ。

各週の担当のスタッフさんなどもいらして、関係者の方がいっぱい。
わたし、いていいのかしら・・・。場違いの雰囲気に緊張します。

内容ですが、台本もないようです。あらかじめ、プリンペランさんが、
やりたい内容、演出などを決めてきているようです。
今回は、即興ダンスを見せて下さるとのこと。

まずは、その即興ダンスの説明。紫色のレオタードが、
プリンペランの中里順子さん。一番手でもあります。
二つの演目に沿って、音楽に合わせて即興で踊ります。

わたし、阿波踊りや盆踊りは好きで、いつまででも踊るタイプなのですが、
現代風のダンスは、恥ずかしくて抵抗あるんです。
とにかく、音楽にあわせて、感じたものを体を動かして出す、
自分の四肢が武器、自分の感性で勝負!みたいな行為は、
見るのもやるのも恥ずかしいという意識がずっとありました。
ミュージカルは、歌と踊りとお芝居で表現されるものなので、
抵抗は無いんですけどね~。

そんな、「恥ずかしい」を目の前で、実際にやる方がいる!
しかも即興ですよ。緊張感や、その方の困ったり、行き詰った
行き場のないパワーを感じたくないので、
どうなっちゃうんだろう・・・と、見てるこっちも緊張しました。

順子さんは、お蝶婦人みたいな巻き髪が素敵で綺麗な方です。
その順子さんが、どんな踊りを踊るのか、ドキドキ・・・・!
でも、心配していたようなことはなくて、
かなり、演劇、舞台のような細かい動きがあって、
さすが、役者さんなんだな~とほっとしました。

もう、びっくりでしたね。すごい至近距離なんですよ。
こんな近くで見られているのに、さっと頭で考え(?)ぱっと動く。
多分意識のレベルが違うところにあるんだろうなと感じました。
スイッチが入ると、異次元の世界に旅立つのでしょうか?
ガラスの仮面みたい!堂々としたものです。
頭脳明晰なかんじが、頼もしいです。

赤いレオタードなのは、段平文化(だんびらふみか)さん。
すらっとしててスタイルが良くてカッコよくて、芸能人で言うと
MEGUMIさんみたいだなーと思いました。
それが、あっと驚く動きで右へ左へ。
よくそんなに柔らかく器用にできるなー!と、
しなやかな動きの多さに、シャッターがついていけず、
全部ピンボケしてしまいました;。

後ろの順子さんが、つられて(?)同じような、
次の動きのような振りをしているのが印象的でした。
やはり、一緒にやっている仲間として、その音にはこう、という、
同じようなインスピレーションなのでしょうか。
とにもかくにも、「なんか恥ずかしい」が一転して
「面白い」に変るのに、そう時間はかかりませんでした。

こうして、かなり温められた(?)というんでしょうか。
徐々に、面白い動きに頬も緩み、カメラを構えつつ、
こらえながらも、肩で笑っていたわたしですが、
最後の黄色い帽子の「アイチャン」で、どっかんどっかん(笑)
後ろの順子さんも、段平さんも大笑い。
アイチャンが、動くだけで、もしかしたら
全部面白い(微笑ましい)のかもしれません。
持って生まれた天性のものだとしたら、素敵ですね♪

自分も、そう動くかも!子供も幼児もそう動くかも!という
自然な動きが多くて、そういえば、幼稚園の時とか、わけもなく、
部屋でぐるぐる笑って、目が回るのが面白すぎて、やめられなくて、
キャーキャー言ってたこと、あったよなあと思い出しました。
その感覚に近いのかなと。後ろの順子さんの
「そっから、どうするの?」という表情が絶妙です。

わたしには、ダンスの面白さとか、奥深さとか、わかりません。
ただ、「難しそう」「自分の四肢だけで勝負するなんて恥ずかしい」
という、食わず嫌いなところが確かにありました。

でも、このプリンペランさんを見ると、普通に、仲の良い女性3人組で、
可愛くて、面白くて、踊るのが大好きで、仲間であり、ライバルであり、
同士である・・・という印象を受けました。
また、3人のバランスがとても良くて、それぞれの持ち味がいかされて、
我を忘れて、一緒に楽しくはじけちゃってもいいかも。
同じ阿呆なた踊らにゃ損損♪の勢いに気持ちよく乗せてくれる、
そのフィット感がたまらない皆さんだなーと思いました。

実際、汗をかくのって、楽しいですもんね*

最後に、告知タイム。局長であり、ミュージシャンの神川圭司さんから、
「セプテンバーコンサート」のお知らせです。
9月11日(火) 17:30~22:00
高円寺北口の「MISSION'S」でセプテンバーコンサートに参加されるそうです。
詳しくは、クラフト縁で載せていますので、飛んでみてくださいね。

●セプテンバーコンサート 9月11(火)●


そして、中里順子さんも、舞台のお知らせがございます。
プリンペランの中里順子さんが、個人企画で役者として、
パフォーマンスを披露される舞台です。
10月6日(土)~8日(月・祝)
場所は、高円寺南の、「前衛派珈琲処 Matching Mole」
こちらも、クラフト縁に詳細を載せていますので、ご覧下さい。

●恥御殿 10/6(土)~10/8(月・祝)


和気藹々と、仲の良い皆さんです。
なんでも、プリンペランさんは、今年に結成されたばかりだそうです。
順子さんから、踊っていた二人に声をかけたのが、きっかけだそうで。
なんだか、もう随分長く一緒にやっているのかなと思っていたので、
意外でした!また、普段はレオタードで踊ってはいないそうですw

最後にいただきました!決めポーズ!!
頭脳派・順子さんと、官能派・段平さんと、癒し系のアイチャン。

踊る阿呆に見る阿呆。今回、初めて、女性3人組が、目の前で
レオタード姿で即興でダンスを踊るという、
大興奮の30分を経験させていただきました!
自分ひとりでは、絶対に見ることができなかったと思うし、
とっても面白くて楽しかったです!!!
最後は、笑いすぎて、喉も口も渇ききってましたw

世田谷233さん、webテレビの皆様、プリンペランさん、
みなさん、どうもありがとうございました!
これからも、ご活躍、頑張ってください★

この時の放送は、世田谷webテレビさんで見ることが出来ますので、
たっぷり、お楽しみ下さい☆

世田谷webテレビ

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